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第6話…裏路地

とりあえず書いてみました。

ギルドを出て歩く事30分アキラは迷っていた。


「出て右に5分だろ……無い。そしてここはどこだ」


アキラがいるのは裏路地で建物の影で一日中薄暗い。

とりあえず誰かいたら宿の場所を聞こうと裏路地を進む。

しばらく歩いていると人とぶつかった。


ドン!


「うわっ!」

「きゃっ!!」


突然横から飛び出して来た女の子は尻餅をつく。アキラはなんとか持ちこたえた。


「大丈夫ですか?」


そういって手を差し延べる。

女の子は茶色のフード着きローブを着ており、フードで顔がわからないが背丈は150ぐらいだ。


女の子はハッとして手を取らずに立ち上がる。すると女の子が来た道から複数の足音が聞こえてきた。

顔を向けると三人の男達だった。

一人はがたいのいい男で後の二人は細身の男達だ。腰にはナイフを付けている。服装はお世話にも綺麗とは言えない服を着ていた。


「やっと追いついたぜ。さぁ、ついて来て貰おうか」


「お前に拒否権はねぇんだ。さっさと来い」


「お前は売られたんだ。早く首輪付けに行かねぇと俺達が怒られんだよ」


どうやらこの女の子は訳ありらしい。女の子はアキラの後ろに隠れた。


「なんだてめぇ。邪魔するならただじゃおかねぇぞ」


細身の男がナイフを抜き、にじり寄る。

後ろの女の子はアキラの服を握っている。


(あぁ動けねぇ。どうしようかな。見られたくないんだけどな)


「おい!聞いてるのか!!」


細身の男がついにアキラにナイフを突き付けた。

アキラはため息を一人吐くと、ナイフを指で挟む。


『メタルベンディング(スプーン曲げ)』(スプーンじゃないけど)


するとナイフは曲がり折れた。

男は唖然とする。他の男達二人も唖然としていた。当然だろう。当然曲がり折れたのだから。


「て、てめぇ何しやがった。まさか魔導士か!」


「何もしてないよ。魔導士でもないし」

怒りだす男達。

残りの二人もナイフを持ちアキラに近寄る。

ただでさえ狭い裏路地に5人が揃うと窮屈に思える。

裏の女の子からはアキラが何をしているのか見えない。


「黙って女を出せば見逃してやる」


がたいのいい男が言うがアキラは、


「もし渡したらこの娘はどうなる」


「知れた事だ。こいつは売られたんだ。だから行くのは奴隷商の所だ。あいにく売りが多くて首輪が足りなくてな。まだ首輪は無いがそいつが欲しいなら買いに来い。金があればの話だがな」


どうやら女の子はこれから奴隷になるらしい。奴隷が普通な世界なのかと思うアキラだった。


「もし買うならいくらだ」


アキラの質問にがたいのいい男が答る。


「そうだな。こいつは金貨10枚で売られたんだ。買うなら……若いからな安くても金貨30〜40枚ぐらいはいくだろうな」


もとから買う気はないがやはり奴隷は高いらしい。


「誰に売られたんだ?」


「あぁ?仲間だよ。こいつは一緒に冒険してた仲間に売られたんだ。ギルドカードは俺が持ってるから逃げれきれねぇけどな」


そういって笑いだす男。

(あぁ…、こいつは昔の俺と同じで裏切られたのか…)


「さぁ、わかったら早くそいつを渡せ。さもないと…痛い目見るぞ」


そしてナイフをちらつかせる。

アキラの後ろでは女の子の服を握る手が微かに震えていた。

アキラの中で何かが外れた。


「ふぅ〜。こいつは俺が貰う」


「「「はぁ!?」」」


当然の発言に三人の男達と後ろの女の子も手だけだからわかりずらいがビクッと動いた。


「てめぇ、人が下手に出れば調子こきやがって、もういい。お前らヤれ!」


細身二人がアキラに襲い掛かる。


『サイコキネシス(念力)』


手を横に振り、細身二人が壁に吹っ飛びぶつかる。威力はちゃんと落としてあるので気絶程度で済んでいる。

その光景に驚くがたいのいい男。


「てめぇ!!やっぱり魔導士じゃねぇか!!」


警戒しながらも襲ってくる男に手をかざす。すると男はお腹に固いものが当たった感じがして後ろに下がる。


「てめぇ。何しやがった」


「さぁな。この娘のギルドカードを渡せ。そして二度とこの娘に関わるな」


今だ手を男に向けるアキラはいつもより低い声でそう告げた。


「そんな事出来るか!金はもう払ってんだ!」


やけくそなのか男は再びアキラに襲い掛かる。再び横に手を降る。

今度は男の横から物理的エネルギーを当て壁にぶつかり気絶する。

男に近づき服を漁りギルドカードを取り出した。

そのカードを女の子に渡し自分のか確認するように言う。

女の子は恐る恐るカードを受け取ると自分のプロフィールを確認し頷く。どうやら女の子自身のものだったらしい。

アキラは自分の鞄から財布を取り出し、500円玉を男の腹に置いた。


「こっちでの価値がわからないが足しにでもしてくれ。……って聞こえないよな」


そして女の子を連れてその場を後にする。

ちなみにこの後三人の男達は起き、置いてある500円玉に気がついた。この世界では珍しい金属製で細やかな細工があるこの500円玉の意図に気づいたがたいのいい男は売りに行くと…金貨50枚になり、先にこれを出せよと思いながら二人の事を無しにしたのだった。何気に現金な奴らだった。

このことはアキラ達は知らない。



ありがとうございます。

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