第3話…認識
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アキラのギルドを知らないという発言により、盛大に驚かれたが、カリブが丁寧に教えてくれた。
つまりギルドとは、
・国の依頼から市民個人の依頼まで様々な依頼を斡旋する所である。
・16歳以上より加入可能で、実力並びに貢献度によりランクが決定される。
・ランクは10〜1まであり。数字が少ないほど優秀らしい。
・依頼を達成すれば報酬が貰えるが、失敗すれば違約金が発生する。
・チームを組む事も可能で、チーム申請を出す必要がある。
・ギルド加入証明書、通称『ギルドカード』は身分証明書にもなり、町への通行料や市民税などが免除される。
など、他にも細かいのがあったが主にこれらだ。
薄々気づいていたが、目を背けていた。ここが『地球』ではない『異世界』なのだと。
カリブの説明で嫌でも理解してしまったのだ。
今考えるべき事は、
・どうやって地球に帰るか。
・その方法をどう探すか。
・帰るまでどうやって生きていくか。
以上の3点だ。
この世界にはどうやら『魔法』があるらしい。ちなみにコリーが使っていたのが魔法であり、魔導士と呼ばれている。
そう考えていると横に座っていたコリーが服を引っ張ってくる。
「えっと…どうかしましたか?」
「………それ何?」
コリーが指差す物に目を向けるとそれは…半ヘルだった。
あぁ…この世界にはない物だよね。
「これは頭を守る物です。こうやって被ると頭が守られるんですよ」
半ヘルを被ってみせるアキラをジーと見るコリーはそう。と言って再び前を向いた。
(えっと………終わり?)
半ヘルを外し、周りを見るとカリブは微かに笑っており、エイルはまたかみたいな顔をしている。
その後もたわいのない話をする。それによりカリブが38歳でランク3、エイルが27歳でランク5、ハンが22歳でランク6、コリーが19歳でランク7らしい。
チーム『クレイブ』を組んだのは2年前からだそうだ。
話をしていると町『リスタール』に着いた。すると門番が馬車を止めた。
「待て。身分証明書を出してもらおう」
そして依頼主は紙を一枚取り出し渡し、カリブ達はカードを渡す。門番はお前も出せという視線を送ってくるが身分証明書など運転免許証ぐらいしかない。どうしようか悩んでいるとカリブが助けてくれた。
「どうやらこいつは旅人らしくてな、旅の途中でいろいろ撮られたらしいんだ。通行料は私がだそう。通行証と仮の身分証明書を発行して貰えないか」
カリブはそういって銀色のコインを二枚渡した。
あとから知ったのだが本来は銀貨一枚でいいらしく、もう一枚は賄賂的なものだったらしい。
門番に名前などを聞かれた、一度近くの小屋に入って行くと2分ほどで帰ってくる。その手には一枚の紙が握られていた。
「ほら。これが仮証明書だ。この町でしか使えないから。もし本物がいるならギルドに登録するか、ニホンだったか自分の国に帰って再発行して貰うしかないな」
そう言って紙を渡される。
今後を考えるとギルドに加入した方が良さそうだと思うアキラだった。
無事門を抜けるとそこはレンガ造りの家が並び、中世ヨーロッパを思いおこさせる町並みだった。
このままギルドに行くらしいので、加入するため登録に行くと言うと連れていってくれると言ってくれた。
本当いい人達だと思うアキラだった。
ギルドの前に着き、馬車を指定の所に止め、依頼主とカリブ達そしてアキラがギルドの扉を抜けた。
次もよろしくお願いします。