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パレットブレンド  作者: あしゅ太郎


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25/33

欠片が告げる真実(3)

一行は、螺旋階段の最後の踊り場にたどり着いた。

そこには、錆びついた鉄の扉が一枚。

中央には歪んだ歯車の紋章が刻まれ、

無彩の塔の心臓へ続く道を示していた。



---


理斗がタブレットを睨みつつ、指先で扉の接合部を叩く。


「……間違いない。この先が中央の主動力炉。

廃棄室はその奥に併設されてる。」


湊が息を整えながら筆を握り直す。


「つまり、ここを抜けたら……

彩葉の“パステル”の秘密が分かるかもしれない。」


烈が火のオーラを纏わせ、笑みを浮かべた。


「ええやん。全部暴いて、この塔ごと潰してやろうや。」



---


彩葉は扉に触れた。冷たい鉄が、掌に重く響く。


自分が何者か。

この力が、何のために生まれたのか。


答えが待つ場所に近づいていることが、心臓の奥をひやりと震わせた。



---


夜凪が後ろから小さく言った。


「……ビビるな。お前なら、大丈夫だ。」


烈がにっと笑って夜凪を肘で小突く。


「お、黒猫がええこと言うたやん。

お前もたまには役に立つな。」


夜凪は無言で烈を睨み返し、烈も睨み返して小競り合いが始まる。


湊が呆れたようにため息をつき、彩葉のほうを向いた。


「彩葉、こいつらは放っておけ。先に行こう。」


彩葉は小さく笑って、ぐっと鉄の扉を押し開けた。



---


きぃぃ――……。


冷たい金属音と共に、扉の隙間から冷気が流れ込む。


奥に広がっていたのは――

どこまでも無彩に染められた、巨大な歯車と無数のガラスの筒が並ぶ部屋。


筒の中には、すでに力を奪われ色を失った人影の痕跡がいくつも眠っていた。



---


理斗がタブレットをかざしてデータを照合する。


「ここだ……。ここが君の秘密の、一部だよ、彩葉。」


烈が眉をひそめて息を吐く。


「……全部、吐かせたろうやないか。

ブランクの奴らにな。」


夜凪がナイフを抜き、一歩、闇の奥へとにじり出る。


「……来るぞ。」



---


遠くで、無彩の主動力炉が低く唸りをあげた。


暗闇の中、また新たな敵の影が、動き始めていた――。


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