聖女ヅラした極悪ロリに、天使の仕事を押し付けられたオレ──死者のお悩み相談を聞くだけの簡単な仕事だったのに、なんでいつの間にか「世界救うのはお前しかいない」みたいな話になってんだよ！？

「世界滅びるらしい、救え」
「は？」
「救え。命令じゃ」
「ちょ待てやぁあ！？ 天使の力をもらっただけで、世界の命運握らされるなんて聞いてねぇんだけど！？」

──オレ、緋月紅之介。高校二年生。

幽霊が見えるせいで、眠れない・休めない・金もない・やるせない！エブリナイ！

おまけに天使の力まで受け継いでるから──
死者の悩み相談を受けるのが日課になってやがる。
「夫に内緒で浮気してました」→知らんがな。
「娘の彼氏をぶん殴ってくれ！」→落ち着け。
「推しのドラマの最終回だけ観て成仏したい」→どっか行け。
「私の肝を煮詰めた汁で、奴の魂を溶かしてほしい」→フツーに怖い。
「闇ヲ裂ク虚光、魂ヲ縛ス漆黒ノ鎖、哭声ヲ以テ、彼ノ者ノ心臓ヲ穿テ！」→なんか週間のバトル漫画で見た事あるようなセリフ言うな。
「わたしを殺した犯人はアイツです──いや待てよ、やっぱアイツかも……いや、アイツか？」→証言ガバガバじゃねーか。

……って、依頼アホすぎんだろ！？

お前らにとっちゃオレが最後の希望かもしれんが、オレの身体はひとつしかねぇんだぞ！
でも放っとくと悪霊になって暴れるらしいから、結局はやるしかないわけで。

しかも、現世側の連中も、まともじゃない。

・武闘派すぎる梅干し依存症の元天使
・パパ活に精通した10歳のネットアイドル
・運と愛嬌だけで教員試験突破した天然教師
・なぜか俺に懐いてくる元暴走族の総長
・正体不明の竜の子供

気づけば、幽霊も人間も、あの世もこの世もごっちゃごちゃ。

……挙句の果てには、閻魔や神まで出てきて、
世界救えるのオレしかいないってどういう事？

てか、さらっと言われたけど世界滅ぶの！？

笑って泣いて、ときどき成仏。

ギャグ × 霊能力バトル × ポンコツ × 群像劇 × 天界大戦

テンプレ全崩壊系・ごった煮スピリチュアルファンタジー、ここに爆誕！！