17.
「えっ……?」
拓海も足を止める。
「味方か敵の判別しろよ……うっ……。」
直矢は頭に手をやり、しゃがみ込んだ。
私は直矢の元へ走った。
「直矢!」
その瞬間、ドラゴンはぶよぶよした2本足のうち、1本を前に出してきた。
ドシン!
地響きが凄い!
ドシン!
お城が壊れそうな勢いだ。
ドシン!
ドシン!
「危ねぇっ!!」
拓海は私と直矢のことを突き飛ばした。
ドラゴンは私達を踏み潰すべく、足を上げ、下ろしてるところだった。
私達三人は地面に滑るように、派手に転がった。
転がった私達のほうへドラゴンは体を傾けた。
また足を上げてくる。
「ほら、敵じゃんかよ! 俺らのこと踏み潰そうとしてきてるじゃん!」
「踏み潰すだけしかできないドラゴンか? 他には? 火吹くとか。」
「わかんねーよ! でもやるしかないだろ! 外に出たとこで、またパズルゲームや変な小人のお出ましはイヤだぜ!?」
「だよなー……。ここまで無事に辿り着いたの奇跡みてーだよなあ。あっ!!」
私達の頭上すぐそこでドラゴンの足の裏が見えた。
たくさんの鱗がついていて、気持ち悪かった。
「やばっ!」
拓海は剣を振りかざして、ドラゴンの足の裏を力一杯、刺した。
ピクリッとドラゴンの動きが止まった。
「逃げろ!」
拓海の声に合わせて、私達はその場を急いで離れた。
このあと、どうしたらいいの!?
拓海はクルリと向きを変えると、止まってるドラゴンの足の裏の下に行き、剣を抜いた。
「拓海!!」
私は悲鳴のような声を上げた。
動き始めたドラゴンに拓海が踏み潰されそうになり、気が狂いそうだった。
「2階へ上がろう!」
拓海はうまくドラゴンの足をかわし、私と直矢の背中を後ろから押した。
私達三人は階段を駆け上がった。
2階に上がると、通路が円を描くように伸びていた。部屋の扉もいくつか見える。
通路からはドラゴンの腹部が見えた。
「もう1階、上へ!!」
私達は3階へ向かった。
拓海のやろうとしてることがわかってきた。
拓海は、人間の体で言うところの心臓を、狙ってるに違いない。
私は気が狂いそうになる。
拓海! 拓海! 危険なこと、しないで! お願い! 私達、付き合ったばかりで、何でこんなことに……! わからないよ!!
足が動かなくなる。
でも、拓海の大きな手は、私と直矢の背中を強く押す。
押し切られるように、3階へ着いてしまった。
拓海は通路から、ヒラリと飛び降りた!
「拓海、ダメ!!」
私の絶叫のあと、拓海がドラゴンの胸部に剣を差し込んだ。
私は倒れそうになった。
本当に倒れたのかもしれない。
最後に見えたのは、眩いばかりの山のような金貨のようなものだった。
あれは何……。




