16.
「キャー!!」
「なんだよ、おい!」
「わかんねーよ! お前に何か使えるかも! と思って「?」カード使ったらこのざまだ!」
私達はドーンと存在感を放ってるドラゴンを尻目に、お城の外へ向かって走った。
お城の入り口の扉が開かない!
私は、
「剣のカードも出して!」
と、叫んだ。
このシチュエーション……ドラゴンが味方とは思えない。
グリーンのぶよぶよしたドラゴンは、口から蒸気を吐き出しながら、時折、背中の鱗状の羽をぱたつかせていた。
辺りを見回したり、私達を見下ろしている。
拓海が剣のカードを叩きつけた。
バシッ!
ボワン!
剣は中世の騎士が持ってるようなものだった。
「お前、一人で向かう気かよ!?」
初めて拓海に「お前」と言われて、一瞬胸がキュッとなった。
今はそんなこと言ってる場合じゃない。
「拓海は直矢みてて!?」
「逆だろ、普通!!」
「いいから! 今年は二段の審査受けるから!」
けど、礼に始まり礼に終わるなんて言ってる場合じゃない。初段や二段で、立ち向かえる相手かもわからない。
しかも私、竹刀しか持ったことありませんから!
それでも剣道の要領で立ち向か……怖くて出来ない!
目に涙が浮かんできた。
「怖い……。」
「だから言っただろ! 貸せよ!」
拓海は私から剣をもぎ取ると、構えなんて滅茶苦茶だけど、一直線にドラゴンに向かって行った。
「待てよ!」
直矢が叫ぶ。
「そのドラゴン、本当に敵なのか?」
直矢は凛とした眼差しで言い放った。




