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<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

しまった!ダメダメなやつを勇者としてスカウトしてもうた LV04 せまりくる元嫁&未来嫁

ぬう、R15保険かけときます。

良い子のみんな、真似しちゃダメ、絶対。

 ワシの名前はパウワウな。

 この物語の身分設定はな、カミサマが天地創造した地球の観察者だな。

 たまに湧きでた文明の保護とか調整みたいなこともする。

 ぶっちゃけカミサマという絶対的に強い奴のパシリってのが今のワシの身分だわ。


 人間どもには使徒と言うてるが、正確にはトリックスター的なものっていうか。

 人間の作った宗教みたいなもんとかには関わってないし、当然、カミサマの意志以外の縛りはない。

 かなり好き勝手に振る舞ってるし、気に入らんものは排除するし、気に入ったものには全力で守る。

 ま、若い時は破壊神とまで呼ばれたこともあったかな。


 基本的にワシは、めったに地上に降りることはないな。

 だが、最近はおまえら人間の文化が面白すぎてな、じっくり観させてもろとる。

 漫画、アニメ、ゲームな、ええな。

 気になってしょうがないときは、直接出向くこともあるがな。


 最近は、お前ら人間の最先端のコミュニケーションツールのインターネッツな、あれもようやく会得したところだわ。


 ところでだ。

 このごろ、人間を堕落させるまことにけしからんサブカルチャーがはびこってるわ。

 どうやら、変態エロゲームが大流行してるということまでは突き止めたんで、決死の覚悟で潜入調査することにした。

 ということで最近ぶっちぎりの人気で超けしからんR18指定MMOゲーム『もんもんはぁ~ん』、通称『もんはん』をプレ、いや、検閲中しとる。


 ごほん、いつでもどこでも文明も成熟するとな、堕落を極めたサブカルが流行しおって、病魔のように人間をダメにするわな。

 具体的言うと、学校や仕事行かんようになるわ、引きこもってニートになるわ、女の子は二次元に限ると言い出すとか、もうね、なんかね。


 過去に何度かそんなアホどもが溢れた街を焼き払ったり、水に流したりしたもんだがな。

 で、どんだけ人間を堕落するのか、その疫病になりうる『もんはん』を潜入検閲してたわけだ。


 その検閲に忙しい最中にカミサマが人間の中から勇者を一人育てて歴史に名を残せと、無茶ぶりしよったわ。

 ワシ、面倒なこと嫌いでな、断りたいのもやまやまだけどな。

 あいつ、いや、カミサマはどこにいるのかさっぱりわからん。

 出会ったこともないしな、どんな姿でどこからワシを見てるのかもわからん。

 あらかさまに断ったり、反抗するとキッツイお仕置きが始まるんでな、しぶしぶ言うこと聞くことにしてるのだわ。

 ま、そのへんのくだりも過去の章みるとわかるぞ。


 で、ワシの眼に止まった勇者の卵が、宮地翔太14歳だ。

 今ではみやと呼んでる。


 みやとはな、ワシがけしからんネットエロゲーの『もんはん』のプレ、いや、検閲中に出会った。

 ワシがソロでエリアボス『ブッコミ少女すみれたん』に捕まってボッコボコにされてたところに、みやとその一味が現れてエリアボスをさくっとっつけてくれて、しかもドロップしたレアアイテムもくれたんだわ。

 ワシ、みやの侠気おとこぎに惚れた。

 こいつこそ勇者になってもらいたいと思った。

 リアルでみやに会うことにしたんだわ。

 

 で、みや本人に出会って驚いたわ、こいつただもんじゃねえ。

 ひきこもりにして年齢14歳の中学二年生のくせに、R18指定のゲームで海千山千の変態スケベ連中を束ねるギルマスだぞ、ありえんだろ。

 けしからん、けしからん過ぎてワロタわ。


 そこで、ワシな、みやの生活態度から介入してな、荒治療しながら勇者修行させることにした。


 最初に勇者としての第一歩に《クマ》狩りをしてみた。

 まあ、多少問題が残るがな、概ね良好な結果だったな。

 戦闘の過程、ワシとみやの連携、そして、数人の警官の目の前でクマを華麗に成敗してやった。

 派手なエフェクト効かせた魔法使ったから、現場で見てた警官は記憶に残るだろうな。

 ま、勇者の仕事ぶりをいろんな人に観てもらうことによって有名になっていくのがワシの作戦な。


 あと、みやと一緒に学校に行くことにした。

 ひきこもりでは勇者としてカッコがつかんからな。

 

 そしたら、学校にはワシの別れた元嫁のリカと、みやの将来の嫁の幼なじみの藤村すみれがバーターでいたのに驚いたわ。

 元嫁のリカ・バードはワシと同じ使徒で、ヤツの得意能力は回復系魔法だ。

 しかし、その超越しまくった魔力ため加減セーブ)せずに回復魔法を施されると回復どころか、おぞましい事が起こり死に至らしめる。

 普通、回復魔法で死ねるのはありえんだろ。

 

 ふむ、ワシが体験した地獄ってのはな。

 擦り傷の消毒するのに強酸の暴風雨にさらされるとか。

 風邪をなおすのに、飲みきれん量の感冒薬を胃と腸にギュウギュウに流し込まれ、熱下げるのに液体窒素のプールにぶっこまれ、無数の注射針と点滴の針とイチジク浣腸が無理ゲー弾幕の如く襲いかかってくるとか。


 嫁のクソ不味いメシ喰って腹が痛いと言うと、ヤツは泣きながら渾身の回復魔法をぶっ放しやがった。

 そん時はさすがに川の向こうのお花畑が見えたな。

 あまりリアルに描くとR指定アレなんで、まろやかな表現に置き換えるとだな、目、口、鼻、耳、お尻からキラキラした『何か』がバシューと出てきて、その後に大量のプリンプリン、ぽよんぽよんとした様々な色のゼリー状のかわいい『何か』がぷりぷりっと出て蠢きよる。

 それら『何か』が出尽くした時、ワシの神々しい魂が口から這い出てきよった。


 アホ嫁の回復系魔法は、腸内菌や雑菌をも超活性してありえん速度で増殖、巨大化、異種交雑、進化と突然変異をしまくってそれこそおぞましい『何か』をワシの体内で作りよった。


 ありゃ回復役ヒーラーちゅうより、悪役ヒーラーだわな。

 関わりたくないわ。


 もう一人のほうの女、みやの幼なじみの藤村すみれっていう、どえれえ元気のええ娘がいたな。

 あんなのが将来、ええ女になるで。

 みやにすみれを未来の嫁にしたれと言うたら、みやはあわてて否定したがな、まんざらでもない様子だ。

 まあ、この辺りまでが前回までのあらすじな。



 ワシの学校生活初日、もうすぐ昼休憩な。


 みやが机に突っ伏して白目向いて寝とるわ。

 よだれも出とる、汚ねーな。

 そろそろ国語の授業が終わるとこだ。

 先生が中間テストの出題範囲を言い終わった頃にチャイムが鳴りそうだな。


 静かにみやを起こすか。

 ふむ、指先に気を集め、みやの喉に鋭く第二関節までぶっ刺し素早く引き抜く。

 

 ふっ、ばしっ。


 「はぅっ?!……、くっ」


 ほぉ、みやのやつ、目を血走らせて抗議してるみたいだが声が出んから聞こえんわ。

 「……けほっ、けほっ」


 まあ、良い子も悪い子も真似しちゃあかんことしたったからな。


 「はぁ、はぁ、パウさん、僕を殺す気? 息ができなくて死ぬかとオモタ」

 「あほ、お前が真面目に授業せんかったのが悪いわ」

 「喉を突くのはイクナイ」

 「それよりも、逃げるぞ。元嫁がヤバイ」

 

 「だ、大丈夫っしょ。朝のリカさんの感じも礼儀正しくて優しい感じだったし」

 「おまえ、ぬるすぎる。あの見た通りの性格は偽りではないがな、超天然っていうか。元嫁はな、すぐに魔法に頼るからな。しかも魔法の使い方、魔力の曖昧すぎる調整、想像を絶する結果がヤバすぎるんだわ」

 「いくらなんでも学校内で魔法使わないっしょ」

 「やつは、藤村すみれを使ってワシとみやを囲い込むように捕捉するはずだ。嫁に捕まってアレな魔法を受けたら最後、お前は弱すぎるから永久にお別れになるかもしれん」

 「えー、そんなわけのわからんことで死にたくない」

 「あたりまえだ、いま死ぬことはないわな。よく見ろ、ヤツのノートの落書きに見えるアレを」

 「何だろ」

 「アレは魔法陣だ。学校に被害が及ばないよう、威力を小さく調整するものらしいがな。授業中に念入りに描いたようだが、ありゃ、記述があちこち間違っとる」

 「どうなるの?」

 「どんな魔法であの魔法陣を重ねて使うのか想像ができん。とにかく、まともな効果があるとは思えん。運が良ければ発動しないかもしれんがな。とにかく、この教室から逃げ出すのが一番だわな」

 「あい、わかった」

 「もうすぐチャイムが鳴り終わる。鳴り終わったらすぐに速攻で屋上に行くぞ」

 「あい」

 

 「よし、今だ。全速ダッシュで教室から脱出だ。何があっても振り向くなよ」

 「あいっ、了解」


  ずるん、どたっ。

 「ってえ」


 ったく、みやのやつ、いきなりコケよった。

 な、なんだ? ワシの靴底がヌルヌルしよる、滑って走りにくいわ。

 ちっ、リカの素材化魔法だな。


 「みや、たっ、立て、何も考えずに突っ走れ」

 「あ、あいっ」


 廊下を走りぬけ屋上への階段を駆け上がる。

 屋上の扉を開け、ワシとみやは出て、扉をすぐに閉め、鍵穴の中の構造を魔法で壊す。

 ノブを回し確かめ、開かない事を確認する。


 はぁ、はぁ。

 みやも息切れしとるわ。


 ワシとみやの足に履かれていた靴を見る。

 「みや、靴見てみい、靴がボロボロになってるだろ。布が綿と樹脂になってるし、靴底のゴムも溶けてるしな。元嫁の得意とする回復系魔法の一種でな、加工や合成したものを元に戻すというものもある。靴底なんか原料のラテックスに戻されてドロドロになってるわ」

 「あわわ」

 「たまたま、ヤツの魔法の対象が靴で原料復元の魔法だったからよかったが。標的が服とかだったら裸にされとったかもしれん」

 「ひぃー」

 「元嫁は咄嗟の時には魔法をかける対象が曖昧になるし、魔力の調整もいい加減、しかも、瞬間に思い付いた予定外の魔法をぶっ放すからな。そんなんまともに喰らったら死ぬぞ」


 がん、がん、がん。


 「ちょっと、このドア開けなさいよ。翔太、パウ君、いるのはわかってんだから」


 「パウさん、あの声、藤村の声だよ。きっとリカさんもいるよ」

 「ちっ、やっぱ溶けた靴底でついた足跡たどってきたか。飛んで逃げるのもアリかもしれんが、嫁も当然飛ぶことができるしな。ここは話し合いで済ますこと出来んかな」

 「話し合いで済むならいいんじゃね?」

 「ちっ、そうだな」


 ガチャ、ガチャ。

 「翔太、はやく開けなさい。しょうがない、リカさんお願いします」

 「む、来るぞ」

 

 ピカっ、しゅううう。


 「ぱ、ぱ、パウさん、ノブが溶けて流れ落ちたよう、いくらなんでもあれは回復系ジャナイ」

 「お、落ち着け。あれも原料復元の魔法で高熱を帯びた状態まで戻しただけだ。金属が熱で液化したんでノブが流れ落ちたんだわ。嫁の魔法の使い方はまともじゃねえのが分かるだろ」

 「ごくり」

 「ちっ、腹を括ろうぜ、相棒みや


 ばーん。

 ふん、すみれのやつ、足蹴りで扉を開けよったわ。


 「やっぱりここにいたわね」

 「パウ様……」

 ちっ、足跡見ればアホでもわかるだろうが。

 「すみれさん、リカさん、どのようなご用件で?」

 「パウ君に話があるわ。リカさん、ほらっ」


 ああ、リカのやつ、じっと見てるわ。

 視線がやけに痛えな。


 「パウ様、わたし、その、ごめんなさい」


 ちっ、リカのやつ泣き落としで来やがったか。

 「リカさん、何の事ですか」

 「わたしあの時、パウ様に追い出されたからずっと反省しておりましたの。パウ様のために一生懸命尽くせば尽くすほどなぜかパウ様はお怒りになるばかりで」

 ばかやろう、てめえの尽くしでは、こっちの命が尽きてまうわ。

 「ほら、私ってドジっ娘でしょ。パウ様に喜んでもらおうと頑張ったのに失敗ばかりして」

 何が自分で『ドジっ娘』だ、ばばあのくせに恥を知れ恥を。


 「でもわたしのパウ様に捧げてる愛を信じて欲しいの」

 悪魔に魂を捧げたほうがまだマシだ、死神が号泣して狂喜する回復魔法でワシを弄びやがって。

 「わたし、パウ様のことを、ぐすっ、パウ様のことを今でも、ぐすっ、愛してます、ううっ」

 お断りします。

 「だ、だからパウ様、許して、うえっ、また、一緒に、幸せに暮らしたいです、ううっ」

 絶対、お断りします。

 「ちょっと、パウ君、リカさんが頼んでるでしょ、なんとか言いなさいよ」

 すみれのやつ、口はさみやがって。


 「あのね、リカさん、すみれさん、海よりも樹海よりも地獄よりもふかーい事情がありまして。リカさんも使徒なら知ってると思うけど、カミサマの命令でこの翔太くんを勇者にしなくてはならない事情がありまして。な、なあ、翔太君」

 「お、おう」

 「で、今はその任務のため、リカさんの絶大なご厚意と寛大でありがたい申し出は、僕達みたいなミジンコにはもったいなさすぎます。な、翔太君」

 「おっ、おう」

 「つまり、その、今はリカさんとヨリを戻すのは無理です。出来ません」

 つか、絶対嫌じゃ。


 「なら、翔太、あんた早く勇者になりなさいよ」

 「えー、勇者ってそんな簡単じゃないよ、ね、パウさん」

 「そ、そうだな。翔太くんはまだまだ駆け出しだからね、もっともっと頑張ってもらわないといけない。藤村すみれさん、彼のことよく知ってると思うけど、そう思いませんか?」

 「そうね、翔太が勇者なんてありえないしね、一筋縄には行かないわねぇ」

 「ですよねー、すみれさんも判ってらっしゃるじゃないですか。翔太くんをみんなが認める勇者になるってことはいつになるかわからないですから。リカさん、僕のことは諦めて別の男を探してください」

 「嫌ですわ、パウ様……」


 ちっ、リカのやろう、しぶとい。


 「それなら、あたしとリカさんが手伝うわ。翔太が勇者になるために全面協力してやろうじゃないの」

 うぬぬ、展開的にそう来るような気がしたがやっぱりか、ちっ、逃げられねえ。


 「わたしも、全力でパウ様と翔太さんのお手伝いしますわ」

 「ありがとう。でも、君たちには、僕達のこと、そっと見守って欲しいんだ。なっ、翔太君」

 「おっ、おふ」

 アホ嫁の全力はいらんぞ、つか、ミジンコたりともいらん。

 

 「パウ君、遠慮はいらないわ。これは、ミカさんと翔太のためでもあるのよ」

 くっ、追い詰めてきやがる。

 「だいたいねえ、翔太が勇者なんてありえないのだからね」

 「ううひどい」

 みや、反論しろ。

 「あの、その、パウさんが今まで頑張って僕を導いてくれたし、これからもパウさんだけを信じていきたい」

 みや、いいこと言った。


 「翔太、パウさんだけを信じてっだと? あたしも昔っから嘘なんかつかなかったわよ。最近知り合ったばかりのパウ君を信じると?」

 「すみれさん、パウ様のこと、ひ、ひどい」

 「リカさんは黙ってて。話の流れが変わるから。どうなのよ、翔太、あたしとパウ君、どっちを信じるのよ?」

 くそっ、押しがパネェ。

 「あの、スミレさん、僕と翔太くんは熱い友情で結ばれてるんだ。確かに翔太との付き合いは、僕の方がすみれさんより短いけどね。でも、翔太くんは僕を信じて嫌だった学校に来たじゃないか」

 「バッカじゃない。学校に行くのはあったりまえじゃないの」

 「それに詳しいことは聞いてないけど、翔太くんはすみれさんとのケンカで負けたことが登校拒否の原因だと言ってましたが」

 「なんですって? あのケンカの原因は翔太がしょうもないスケベなゲームをしてたからでしょ」

 「うう、藤村さん、それ以上はイワナイデ」


 「この間もね、たまたま翔太の家の前を通り過ぎようとした時に翔太の部屋の窓から、とんでもないことを叫んでたのが聞こえたのよ」

 「あれだけ、変態ゲームはダメって言ったのに、まだやってるし」

 「うう」

 「翔太、あの時の暴言覚えてないの? 忘れたとは言わせないわ」

 「はうっ、すみません」


 「翔太あんたははっきり言ったわ。『すみれのやつ、弱い者イジメしやがって。この子、素っ裸になって泣いてるじゃないか、戦士の皆さん、すみれをひん剥いて、っちゃってください』だって」

 「だ、だってあれは、パウさんが」

 なに、ワシ関係ねーだろ。


 「パウさんがゲームの中で全装備外されてボスキャラに返り討ちにされてるから」

 「しょ、翔太くん、あの時、僕を助けてくれた時のことか?」

 「う、うん」

 「あ、あきれた。パウ君も変態ゲームしてたの?リカさん、このド変態たちはほっときましょ、変態病が伝染ってしまうわ」

 「パウ様、そ、その、私じゃダメですか。その、パウ様が望むなら私、ゲームのようなことをされても……かまいませんわ」

 アホリカのやつ、いらんわ、もういらん、腹いっぱいだわ。

 ってか、みやのやつも鼻血出しとるわ、やってられん。

 「リ・カ・さ・ん! バカなこと言わないで。しょ、翔太がコーフンしてるじゃない」

 「でも、私、パウ様ともう一度」


 「しょうがないわね、とにかく、リカさんのためにここは我慢するわ。だったら、翔太、あんた、絶対勇者になるのよ。早く、直ぐに、超速攻で」

 「だからそんなに早くなんて出来ないですよ。この翔太くんですから、時間が掛かります」

 「だから、私とリカさんが全力で手伝うから。何度も言わせないで」

 ヤバイ、ヤバすぎる。


 「さあ、どうなの? 翔太。あたし達、あんた達を全身全霊、全力でバックアップするから」


 断れっ、みや、男ならガツンと言うんだ。

 「はい、ぜひお願いします、ううっ」


 ばかああああああ……詰んだ。




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