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七匹眼▼「にゃんにもしたくない夜」

七匹眼▼「にゃんにもしたくない夜」


「にゃああああああああああ!!!!!!」


 気がつくとあたしは、白の空間に居た。白い空間、白い壁(ry

 

 … うん、まぁ、言わゆる病院だね。ベッドの上だね。しかも個室だね。窓際だね。やったね!

 というか何故? どうして、どうして。なぜにWHY?

 いやまて、おちけつあたし。こーゆー時こそ冷静な対処が必要にゃのだ。まだあわわててわわ慌てる時間じゃにゃいのだ。 

 

 普通に考えれば、病院に居るというか、運ばれたということは、どこかしら怪我をしたか事故やら事件やら何かに巻き込まれた可能性が高い。

 此処は一つ、冷静に自分の状態を確認するのだ。


 両手。うん傷一つない。肉球もない。二の腕に脂肪もない(ドヤッ

 両足。うん、動く。見事な脚線美。まるでカモシカの足だね。あっ、ちなみにカモシカの足って実は結構太いんだぜ。しかも短い。じゃぁ何故、そんなカモシカが褒め言葉に使われるかって?

 


 ……… んなの知るか!!!



 そんにゃもんあたしが知ってるわけがないんだからね! もし知ってても教えてあげるわけないんだからね!

 実は日本カモシカの事じゃなくて、日本には生息してない動物「レイヨウ」の事を指してるんだよ♪ なんて教えてあげるわけないんだからね!

 レイヨウ【羚羊】はウシ科の哺乳類で、アフリカアジアの草原地帯砂漠地帯に生息していて、陸上で最速の生き物の1つなんだからね! レイヨウの角は魔術の象徴として尊重されてるんだからね! 

 ちなみに、カモシカとレイヨウは漢字で書くと同じだから混同されちゃった説が有力なんだからね! 



 あー、頭いてぇ★


 

 みたところ、別段怪我とかもしてにゃいみたいだし。尻尾も生えてないみたいだし。天使の輪っかも翼も生えてないし。未来も無いし希望も無いし。お兄ちゃんには夢が無いし。


 そもそも何であたしはこんな所にいるんだぜ? 確か魔眼を探して横断歩道を渡っていた筈なのにだぜ?

 

 それにそれに。にゃぜだが知らねーが、さっきからずっと頭痛が痛いし、夜中の深夜だし、危険が危ないし、サハラ砂漠だし。


 何だか、考えれば考えるほど真実から遠ざかる気がするぜよ。

 だってさぁ、歩いてたらいきなりフライングヒューマノイドと未知との遭遇。そんな掛け値なしにとびきりヘビィな記憶なんて思いだしたくもねーでしょ? 常考。まぁ、実際のところ幸か不幸か記憶も曖昧にゃんだけどさぁ。


 あーあ、かっこ悪いにゃー、あたし。なーんにも出来ないうちにしょっぱなから病院送りとか。何だよそれ。病院が来いよ。

 あれだけ啖呵切って出てきたのにさぁ。ん? 切ったっけ? まぁいいや。こーゆー話はとかく美化されがちだし。本当は怖いグリム童話だし。わぁ、まるでドラマみたい! だし。お伽噺の結末はいつだって同じだし。 



 やれやれ、今宵も良い感じに虚無ってきちまったぜぃ。



 妹ちゃん、今頃なにやってるだろう。あたしが居なくて寂しがってるかなぁ。

 … って、天地がひっくりかえっても。んなわけねーか。にゃんでかなぁ。悔しいにゃぁ。悲しいにゃぁ。


 何にもしたくない。そんな夜だってたまにはあります。

 そんなあたしが今、一つだけ確実に言える事、それは…… 明日から本気出す。にゃんてどうでしょうか。



END

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