ハンター
敵は、クラーケンのようなUMAだった。
何本もの足を振り回して暴れている。
まだ、クラーケンはこっちに気づいていない。敵が気づいていないときは、絶好の攻撃チャンスだ。
「シモン、協協力しろ」
「ほーい」
俺は、シモンとの契約で得た能力を発動させた。
「炎祝福‼」
放った炎は見事にクラーケンに命中し、爆発した。クラーケンは黒焦げになり、息絶えた。
「ウシ!」
俺は、シモンとの契約で、超能力のようなものが使えるようになった。シモンは、強いUMAらしく、いろいろな能力があるが、その中でも、炎関連のものは得意らしく、シモンが、得意な能力は、契約した、俺も扱いやすいため、俺もよく使っている。
この世界には、超能力者がいる。俺のように、力を持った、UMAと対等な、契約を結ぶと、差し出した条件と対等な、能力を使えるようになる。まあ、俺の場合、差し出した条件が、3食分の食事、世話をすることなので、そこまで強い能力は使えない。それでも、十分に強いと思うけど。それに、シモンの世話は、思っている以上にものすごく大変で、面倒だ。あと『腹が減っては戦は出来ぬ』とかいうくらい、食事は大事だし。
パチパチパチパチパチパチ
「「?」」
「おいおい、今の技は『ナイス』だったぜえ!」
背後からの声に振り替えると、そこには、長身で、深い紫色の長髪をポニーテールにまとめた武士のような着物を着た、同僚の男が立っていた。
「流石!君の力は、ワンダフル!だ。」
ソイツが、シモンに話しかけた。
「ニャ」
シモンがめんどくさそうに答えた。
コイツの名前は、コジロー。いろいろと癖がつよい同僚のハンターだ。
「コジロー、いたのかよ」
「ああ、君たちの素晴らシイ!バトルを観戦していたのさ!」
「ニャー、コイツめんどくさい」
シモンはコジローが苦手みたいだ。
「まあ、用件は、先程、我らが上司が呼んでいたからよびにきたのだ。」
面倒くさそうな話がきた。まだ昼飯たべてないし。でも、行かないと怒られるし、おこると面倒なんだよなあ、あの人。
「んー。今行くー。シモン、行くぞ!」
「飯食ってからにしろ!飯飯メシメシ」
「もう少し我慢しろ」
何よりも、シモンを連れて行くのが面倒だ。とりあえずシモンを肩に乗せ、上司のもとへ向かう。
「よし!お嬢さん!話が終わったら、一緒に飯に行こう!」
「ニャ⁉お前とはいきたくねえよ!」
「お嬢さんは、何が食べたいんだ?」
「話を聞けゴラ!」
この二人、面倒だな。コジローも新種のUMAかもしれない。
「そういや、コジロ、お前の犬はどうしたんだ?」
俺は、コジローに聞いた。ハンターには、俺みたいに、UMAを飼って契約している奴も多くいる。
コジローは、羽の生えた、空を飛ぶ、犬型のUMAを飼っていた。だから、犬嫌いのシモンとは余計に相性が悪い。
「おう、我が相棒は、我が上司のもとで待っているぞ」
目の前に、大きな、ビルが見えてきた。
なんか、嫌な予感がしてきた。
「お、リウス、コジロー、あと、おチビさんもいるー。」
ビルの入り口の目の前で、俺たちに、声をかけてきたのは、いっつも眠そうにしているもう一人の同僚の、デイゴだ。デイゴは、赤髪の少年といった見た目で、めんどくさがりなハンターだ。デイゴは、可愛らしい鳥のUMAを連れている。
「ニャ、コイツもむかつく!」
いろいろと相性悪いな、シモン。
「デイゴもよばれたのか?」
「うん」
嫌な予感だー。俺と、コジローとデイゴは、同じ班に所属しているハンターだ。同時に、呼び出されるなんて、嫌な予感しかしない。
建物に入り、長い階段を上っていく。今は、エレベーターが故障しているため、階段を使わなければいけない。俺たちは最上階だから、地味にキツイ。
部屋にたどり着き、ドアを開ける。ドアを開けると、人影が見えた。
「お、来たね。」
なかには、コジローの相棒の犬、バンケンと、俺たちの班の最後のメンバー、ルナと、班長の、ゲイジさんがいた。
ルナは、栗色の髪と、緑色の大きな瞳が愛らしい少女だ。ちなみに、俺より年上だ。ルナは、もふもふの毛とくりくりした目が可愛いウサギのようなUMAを飼っている。だけど、油断大敵だ。この子は意外と凶暴だ。
ゲイジさんは、俺たち4人のリーダー。結構年上で起こると怖いから、逆らわないほうがいい。ゲイジさんのことはよく知らないし、飼ってるUMAも知らない。でも、ゲイジさんは、UMAとか関係なしに、とにかく強い。
「今日は、お前らに紹介したい奴がいる。」
ゲイジさんが言った。
「今日から俺たちの班のメンバーになる奴がいる。入れ。」
勢いよくドアが開いた。
「おいおい、この部屋せめぇーなあ。それに暑すぎだろぉ。」
入ってきた奴は、ツンツンととがった顔のあちこちにピアスをつけた、いかにもヤンキーってやつだった。
「俺ぁダッシュだぁ!よろしくなぁ。」
波乱の予感!!




