1.スキル選定の儀
1.スキル選定の儀
ようやくこの日が来た。サンヤ魔術学院の毎年恒例の1年生のスキル選定の日が。
僕は、ルイ・シグレ。今年で16歳になりこの学院の試験を受け見事合格し、学院生活をこれから送るわけだが・・・。
クラス内では友達と言える仲のやつはいない。それどころかまだ、誰とも喋ったこともない。グループを組んでダンジョンに挑まなきゃいけないボッチには最難関の行事もある。
せめて使えるスキルをもらっておきたい。
「では、スキル選定の儀を始めます」
高らかな開始の声に周りは静まり返った。
すると後ろからぞろぞろと教師達が見物に来ていた。
まあ、大体英雄クラスのスキルを授かる生徒がいないか見に来たんだろうな。
「それでは、女神様の像の前で祈りを捧げてください。そしたら女神様がスキルを授けてくださいます」
「まず、試験得点上位3名からです。前に並び順番にスキルを授けてもらいなさい」
ザワッ
まさかとは思ったがさっそく英雄クラスのスキルが出たようだ。授かったのは・・・。
シューネ・ユラ。銀髪が特徴的な、たしかこの国の王女様で聖女を授かったみたいだ。
後の2人は勇者と賢者を授かっているな。
リース・ユニアとチリハ・フローリ、どちらもこの国の3大公爵の内の子息だ。
他の生徒たちも続々と良いスキルをもらっているようだな。この調子だと僕も良いスキルがもらえそうだ。
ようやく僕の順番が回ってきたようだ。どんなスキルかな。
パアッ
身体が一瞬光に包まれた。どうやらスキルをもらったようだ。
「あなたのスキルは〈動物使い〉です」
コソッ
「えっ、あのスキルってへぼスキルってよばれてるやつじゃない?」
誰かがつぶやく。するとたちまち小さい声で周りが話し出す。
クスクスッ
「おいおい。君、大丈夫か。動物使いと言ったらただ動物と仲良くなれるだけのへぼスキルで有名じゃないか」
コイツは・・・、さっき魔剣士を授かっていたやつだな。
「・・・」
「無視するんじゃねえ!」
こういう輩は無視して適当に流すのが一番良い。それにしても気まずいな。自室に戻るか。
「忠告どうも」
足早に儀式の間をでる。
「あっ、おい待て!」
ふぅ。ようやく部屋に戻ってこれた。この時間普通1年はスキル選定の儀を行っている時間帯だったから廊下を巡回している先生にすごい見られた。
まずは落ち着いて、今日はこれで授業が無いから勝手に自室に戻ったのは明日謝るとしよう。
そんなことを考えながらベッドに横たわる。
それにしても動物使いか・・。実は女神の像の前で祈りを捧げた時にその女神と話していたのは僕だけなのか?
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