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気づいたら悪の帝国に引っ越していました。  作者: 楽々天馬
引っ越したら一万年前の世界と繋がっていた
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榊枝 溲(きえた しゅう)

僕は榊枝きえた しゅうと言います。

小学三年生です。

中学生の姉が1人います。

莉央りおと言います。

勉強は、そこそこですが友達もいて毎日は、一応、楽しいです。

よく人から変わっていると言われます。

不思議と誰に頼んだら解決してくれるかわかるからです。

ある日のこと、お姉ちゃんが悪い奴に拐われました。

とても悪い奴でお巡りさんだと負けちゃいそうなので近くを探したら。

金色に輝くお兄ちゃんを見つけました。

よく見ると、とても優しそうです。

それにとっても強そうです。

だってお兄ちゃんには、ヘビのような尻尾があるからです。

お兄ちゃんは、お姉ちゃんを助けてくれました。口から七色のシャボン玉を出して悪い奴を倒してしまいました。

そう、僕は初めてゲームの中でしか会えないモンスターに出会いました。

お姉ちゃんに僕が見たことをそれを言っても助けてくれたお兄ちゃんに失礼だと言うばかりで取り合ってくれません。

それから。

20年と半年後の僕は子供の頃のような不思議な目や感覚がなくなりました。 

まぁ、普通の大人になった訳です。

普通の大人になって改めて思うのですが、やはり普通ではいられないみたいです。

全身骨折の男の子の治療をする羽目になりました。幸い、とっても脂肪がついていて僕の治療法には、持ってこいの少年でした。

おまけに骨も砕けていました。

少年の父親には、本当のことを言うことしかできない。

「命があっても」

 言葉が詰まった。

沈黙が辺りを包んだ。

残酷な話です。

フォトバクテリアテラピー(光バクテリア療法)

特殊なバクテリアにある波長の光を当てて高速に細胞や骨や神経まで再生させるという療法。

昔、僕を助けてくれたお兄ちゃんがヒントで、黄金色の特殊な光を当てるというのがポイント。実はこの光は人間の目では確認されないのだが、何とか研究を続けて完成させた。

動物実験もある程度は良好だったが人には抵抗があった。

 犯罪被害者でもある父親に向かってこんな質問は酷かも知れないが覚悟のほどを知るためにも尋ねた。

「ヘビの尻尾がついていても、息子さんを愛せますか?」

 そんな馬鹿な質問をした。

ところがだ。意外な応えが返ってきた。

「私の祖母の受け入りですがそうそう人の本質は変わらない。だから、やっかいなんだと。つまり息子は、本質的には何も変わってはいませんよ。だから、息子がどんなカタチであったとしても愛する気持ちは変わりませんよ」

とキッパリと言い切った。

 なんということだ。

 昔、子供の頃に良く遊んでくれたお姉ちゃんがそんな事を言ってたっけ。

 「人間の本質は変わらない」

 天女みたいなひらひらな格好の女の子で、首にストールを巻いていたっけ。

 腕には鱗が五枚ついて花びらのようだった。


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