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気づいたら悪の帝国に引っ越していました。  作者: 楽々天馬
引っ越したら一万年前の世界と繋がっていた
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初めまして

教室に入らないとダメなんだろうなぁ。

さっきの「きゃあ〜」が思い出してしまいました。

担任の先生は、小柄で可愛いらしい山口莉子やまぐち りこ先生。

優しそうだなぁと。つい思ってしまった。

さてと、2年A組だ。入らないと。

とにかく、名前を言って席に素早く着く、それしか考えられなかった。

「初めて」と震えながら言うと。

「きゃあ〜」「ヤバいよ」の女の子の連呼がしてきた。

先生は、可愛い顔していたが怖い顔で。

「オイ、オマエら。静かにしろ」

なんか、めっちゃ、外見無視して怖い先生だった。

真田彰人さなだ あきとです。よろしくお願いします」と頭を下げた。

とにかく、席に着く。

隣の席の女子達が、小声で「ヤバいよ」「きゃあ」と言っている。

どうせ、「きゃあ」「ヤバい」のあとの言葉は「気持ち悪いデブ」だろうなぁ。

男子に至っては、「迷惑」「こっち向くな」とか。

もう、針のむしろだよ。

やっと昼になった。

とにかく、親父の弁当を持って屋上に逃げる。

弁当袋の中には、新しいメガネが入れてあった。

とにかく。今日はとにかくが多い日だ。

とにかく、おにぎりを食べる。

ぽっちゃりでも百二十キロは、ダメだよねぇ。

病院食でどうしてこんなに肥えてしまったのか。ストレスとか。

まさか、医者の「バクテリア」の言葉が。

まさかね。

そこへクラスメイトの眼鏡をかけた髪を左右におさげにした女の子が近寄ってきた。

「私、美波みなみ かおると言います。彼女さんとかいます?」

彼女?

あーっ、デブはモテませんを自ら白状しろと。

俺は無視していた。

「酷い」小さな声が聞こえた、

女の子は泣きながら側を離れようとした。

えっ?今の何?

俺の方こそ、傷ついたんですけど。

「ちょっと待って」と声を掛けた。

「何ですか?」と女の子は聞いた。

彼女の眼鏡越しの瞳は綺麗だった。

「どうして泣くの?」と言うと。

「振られたからに決まってます」と泣きながら走って行ってしまった。

誰が振るの?

え?え?え?の頭はえ?しかなかった。

何かの罰ゲームなのか?

とにかく、食べたら、とにかく。

また、とにかくだなぁ。

顔を洗う事にした。トイレの洗面所で顔を洗って気持ちを切り替えなくては、顔を洗った勢いで鏡を見てしまった。

「え?」

誰?これ、でも。

「眼鏡。眼鏡」つい独り言が出てしまった。

周りには誰もいなかった。

で、改めて、親父が用意してくれた新しい眼鏡をかけた。

「え〜え〜え〜」

鏡に映っていたのは、どこからどう見ても美少年。

ほっそりとしていたけど肌の色はそこそこ黒い。

緑の黒髪の鳶色の瞳。

眼鏡をかけても美少年は、美少年なんだと改めて発見したのだが。

とにかく、どうすればいいのか頭の中、真っ白だった。

だけど、百二十キロって体重計が壊れてたのか?

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