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気づいたら悪の帝国に引っ越していました。  作者: 楽々天馬
引っ越したら一万年前の世界と繋がっていた
18/25

犯人は私です

空智あけち警視は、いつもながら事件があっという間に解決するという名物刑事だった。

一言でいうと天使のような容姿の男性だった。

後光が差しているんじゃないかというぐらいの容貌で赤茶色の髪に赤ぽい瞳の彼は、背も高く中性的な繊細な身体つきに声も優しい響きでと言うことなしの人物だった。

で、本人は困っていた。

推理する前から。

「私です。犯人は私です」

と涙ながらに犯人は告白するのだ。

犯人は、必ず、是非とも告白したいので2人っきりの取り調べをして欲しいと懇願するのだ。

この日も殺人事件がスピード解決してしまったのだ。

 たまには、犯行に使われたのは、包丁ではなく、ワイヤーで、、、とか。

事件関係者を集めて「密室のトリックは、こうだ!」

場所にしたって崖で犯人を追い詰めてドラマのように、淡々と話して、、、とかいろいろとやってみたいのだが。

 どいつもこいつも自供してしまうのだ。

それも、ほぼ、100%だから困る。

彼は天空人てんくうじんだった。

天空人は、生まれた時からそれぞれにギフトがある。

彼の場合は無条件で愛されるという。

だから、困るのだ。

こっちの気持ちを全く考えてないのだから。

だが、男子トイレの火災に関しては誰も名乗り出なかったので、もしかして、自殺なのかとも思ったが。

いやいや、これは、悪魔のような頭脳を持ち主で天空人のギフトが通用しない相手とか空想したりしていた。

とりあえず、怪しい地底人が少年を拐かそうとしている情報を得た。

その相手が三田村みたむら じょうだ。この日も彼がターゲットととする少年との食事会が行われるという情報を得たのだ。

ホテル ベルサイユ。白と深いブルーを基調としたお洒落な高級ホテルである。

60階の高層ホテルた違い雰囲気が良い感じである。

ここは景色よりも優雅なホテルの室内や質の良い接客が定評のある処だった。

ホテルの最上階の10階のレストラン。中はエレガントな曲線の梁や薔薇色の大理石の柱など。や普通では、来られない感じの場所である。

2人の少年はヘルメスブランドの紺色と白の縞模様にネクタイを締めていた。

スーツは、若者向けの濃紺のシンプルであったモノの、ネクタイぐらいは、オシャレにしておいた方が良いとオカマバーのマゼランの明那あきなママが用意してくれたモノだ。

普通の高校生のお小遣いでは、とても買えない物なので、真田彰人さなだ あきとは今度はケーキでも作ろうかとそう思っていた。

三田村みたむら じょうは、先に座って待っていた。

ダンディだ。生で見ると本当に素敵なのが余計に素敵に見える。少女漫画の登場人物の背景に薔薇の花とか描かれているあんな感じだ。

やぁと軽く手のひらを向けて手招くと。

三田村は容貌は、取り立てて美形というわけじゃないのだが立ち居振る舞いでこんなに違う雰囲気を作り出すのは天性の才能なんだとそう思えてならなかった。

「今日はよろしくお願いします」

と、先に工藤くどう そらが言い。

「よろしくお願いします」

と、つられて真田彰人さなだ あきとも応じた。

緊張して、何がなんだかという2人を見兼ねて。

「座ってください」と三田村みたむらは優しく笑って言った。

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