ファン感謝Day
まさか、齢17でおじさんのファンクラブに入ってしまいました。
WEBサイトからの申し込みなんだが。
紫の薔薇柄で、写真は、白いドレスシャツ黒いスラックスなんだが清潔感があって、あの役よりは好感が持てた。
美波 薫はというと居なくなった水野 剛の通っている大学に調べ事があるからと二手に別れることとなった。
幸市にある大学。鳳凰大学の工学部に彼は在籍していた。将来はコンクリートの橋を手掛けたいと夢見てたそうである。
それが映画館のトイレで行方不明になってしまった。
麒麟は天空人、地底人、海底人のミックスとされている。五色を纏うもの。五つの能力を持っているとされている。
宇宙人によって殺人ウイルスがばら撒かれそのために治療法としてバクテリアが選ばれたのは、三種の人種の特異的な免疫をこのバクテリアを媒介、そして特殊な光によって身体の破壊されたところを補うらしい。そう、この治療法は、まさに。
まだ、この段階では、誰も知らなかった。
時を超えてしまうことを。
でも、それは別のお話。
さて、探偵KI-RI-Nの物語を続けよう。
大学といっても広いので検討もつかない。
そこへ薬学部の木原 友生
が、学園内を案内した。
火事があった小さな図書館があった。
「半年前、ここで火事があって2人死んだんだ」
教育学部の長岡 桂紀と新山 悟である。
2人とも地底人ではなく一般の人だった。
図書館は、綺麗に直されていた。
貴重な本もら燃えて、大変だったよ。
学園内には、幾つも図書館がある。
「2人は何故、火事なんか出したのだろう」
と薫は、そう思った。
図書館は、一部が真新しくなっていた。
歴史のコーナーの部分が焼失していた。
「歴史?」
と木原を見た。
「人の歴史もありますが。昔の宇宙人との戦争などもあります」
幸市ならではの黒い歴史だ。
「こんなの誰でも知っている話だわ」
「そうでもありません。具体的なものを一部分的には書かれています」
当事者がここにいるんだけどと薫は言いたかったが、そんなモノ、榊枝博士が見つからないから分からないはずだ。
分かっても、動かせない。
「そうかなぁ。なんか、こういうところって誰も来なさそうじゃない」
「どういうことですか?」
「待ち合わせ場所」と薫は応えた。
その頃、三田村のWEBサイトの交流会が行われるらしいとのことがわかった。
それも明日、2人は参加する事にした。
ファン同士の掲示板は、ほぼ男ばかりだった。
掲示板では、三田村 丈を「紫の君」と呼んでいた。
掲示板の内容は。
黒魔術 ユダの最後のシーン。
「君を愛する故に、滅びの道を、歩んだ」
炎の中で焼失してしまうのだ。
あのシーンは神々しいくって、ヒロイン要らねぇーてな感じだったようだ。
「オープンニングの薔薇園のシーンも良かった。ただ、微笑んでいるだけで」
「紅茶のカップの持ち方が、エレガントで」
少年2人は、ほとんどというか、コイツら怖いやと思っていた。
会場に来ていく格好とか話題にないみたいだし、普段着で、行こうと2人は思っていた。
ところが海浜公園内にあるイベント用の会場につくと、黒魔術 ユダの登場人物の格好が多い。それも手下AやBの格好。
前ボタンがないタイプの紫の学ランにサイドに黒いラインが入って。手下Bなマントを着ている。異様な雰囲気。自分たちの普通の格好が目立つ事。参ったなぁと思っていた。
一応、手製のうちわを作ってみたが。
薫ちゃんが薄紫のスカーフを2人に貸してくれた。
凄く高価なスカーフで、それをカーボイ風に巻いていた。
手下Aの格好をした人が話しかけてきた。
「それ、ヘルメスの限定スカーフ。すごいじゃないか!」と。
なんでも田中さんという。大学生の方で、三田村 丈が好きなブランドだと教えてくれた。
華やかなピアノの演奏が突然、始まる