君、異世界転生する気ある?
「パンパカパーン おっめでっとうごっざいまーーーーーす」
・・・・・
「ちょっと〜無視しないでくださいよ〜」
・・・・・
「生きてますか〜」
・・・・・
「ちょっとマジでうんとかすんとか言ったらどうなんですか?」
へ〜死後の世界って真っ白な何にもない空間なんだ。
「何にもないって、この私の透き通るような美声があるじゃないですか〜」
・・・・・
「また無視ですか?」
「ねえ、ねえ、ねえ」
10分後
「はあ〜何がおめでとうございますなんですか?」
さすがに無視し続けるのもめんどくさくなってきたので、大きなため息と共に記念すべき第一声を送ってやった。
「やっとその気になりましたか」
「ただでさえ時間が押してるんですから、ああいうふうに無視するのは今後やめてくださいよ」
「・・・・・すいませんでした」
今までのお調子者のような口調とは打って変わって、冷たい口調で言われたので反射的に謝ってしまった。
「よろしい!ちゃんと謝れる人はモテますよ」
「はあ〜そうですか」
怒られると思っていたのに、以外とあっさり今までのお調子者のような口調に戻ったので、拍子抜けだった。
「さて、ただでさえ時間が押しているのに、誰かさんのせいで10分も無駄な時間を過ごしてしまったので、超手短に行きますね」
「君、異世界転生する気ある?」




