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5話『金髪少年と初めての依頼』

俺は急いで管理者から貰った力を発現する。

見た目は普通のメガネ。名前もメガネ。しかしただのメガネでは無い。

このメガネには『見る』力を操ることができるのだ。

・・・はいそこ微妙とか言わない。便利な能力が欲しかったの。

とにかくこのメガネをかけてると暗くても昼間のようにはっきり見えるし、拡大などもできる。

まぁそれ以外にも色々できるのだが、とりあえず今は説明を省く。


「どう見ても悪魔だよなあれ・・・ツノとか羽とか尻尾もあるし・・・」


その影は見れば見るほど禍々しく、前の俺なら一目散に逃げるたくなっていたであろう姿だった。

しかし何故だろう、今なら驚きこそすれど恐怖の感情は微塵も湧いてこなかった。


「とりあえずアリアの父ちゃん母ちゃんには世話になってるし、とりあえずとっ捕まえるか・・・」


俺は頼まれたからにはしっかりやるし、それ以上の結果を出す男。そのせいでトラブルになったこともあるけど・・・


俺は管理者からもらったもう一つの力を持つ黒い燕尾服を纏い、そして元の世界から持ってきたお気に入りのタバコを一本加えて悪魔に近づいた。


*

「戻ったぞ・・・ソーマくん。どうだった?何か現れたかい?」

「まぁ・・・とりあえず捕まえたんで見てください・・・」


あれから悪魔を適当にボコってとっ捕まえたんだが、その後が問題で・・・

俺はアリアの父さんとともに奴を閉じ込めた裏の畑の物置に向かった。


「こ、こいつは・・・」


アリアの父さんは目の前で気絶している奴を見て絶句する。


「こ、これが畑を荒らしていたのか?」

「はい。ただ戦ってる時はもっと禍々しい感じだったんですけど・・・」


そう、俺が昨日(というか今日)戦った悪魔の姿はそこにはない。

あるのは縛られた金髪のツノの生えた少年だった。


「う、うぅ・・・」


少年は突然小屋に差した光が眩しかったのか、身じろぎして目を開ける。


「こ、ここは・・・」

「目が覚めたか」


俺がそう声をかけると、少年はだんだん自分の状況がわかってきたのか、顔を恐怖に歪ませた。


「お、お前はさっきの!!ぐ、ぐぅ・・・」

「あんま動くな。徹底的にボコったんだから」

「な、なんだよ!俺に何するつもりだよ!」

「とりあえず今は何もしねーよ。まず話聞かせろ」


俺は淡々と事を進める。


「お前は何者だ?なんでここの畑を荒らしてた」

「何者かわからねーのに俺のことあんなにボコボコにしたのかよ!」

「あたりめーだろあんな悪魔見てーな見た目したやつがいて『なんだただの悪魔か』ってなると思ってんのかタコ!」

「悪魔じゃねーしなんだよタコって!俺はただあいつらから逃げてる時にたまたまここ通りすがっただけだ!」

「あの・・・」

俺と少年が言い争いしてるといつの間にかアリアが起きて話を聞いていたのか、引いた顔で、


「お兄さん、こんな小さい子をボコボコに殴ったって本当ですか・・・?」


なんて言ってきた。そんなアリアの言葉に俺と少年は、


「そんな言い方すんなよ俺がヤベーやつみてえじゃねぇか!現れた時のこいつはこんな人間ぽい見た目してなかったんだよ!」

「小さい子とか言うな!これでも俺は貴様ら人間の何十倍も生きてるんだぞ!」


同時に反論した。


「ふむ・・・もしかして貴様、上位魔族か?」


アリア父が少年に尋ねる。


「そうだよ。俺はノクト。魔王エア様の部下の上級魔族さ」

「上級魔族?」


俺がそう言葉を返すと、


「魔族には2種類いると聞いている。下級魔族と上級魔族。下級は言葉も発せない獣同然だが、上級は違う。下級とは比べ物にならない魔力を持ち、人語も発せるらしい」

「へぇ〜・・・」


ファンタジーぽくなってきたな。

なんで人間の言語を発する必要があるの、とか色々言いたいけど、まぁ、野暮だろう。


「で、そんな上級魔族様が何から逃げてんだ?」

「そ、それは・・・」


口ごもるノクト。


「そういえば最近馬賊同士での争いが多発してるらしいな」


そう答えたのはアリア父。なんでこんな魔物事情に詳しいんだろう。


「あぁ・・・その通りだ・・・反魔王派が最近力をつけてきて・・・魔王幹部が揃ってる時ならどうにでもなるんだけど、あいつら卑怯で俺一人のとこを大群でせめてきやがったんだ・・・」

「ちょっと待て。お前魔王軍幹部なのか?」

「そうだよ。言ってなかったか?」


言ってねーよボケ。


「お前幹部のくせに俺にぼろ負けしたのかよ・・・」

「お前が強すぎるんだっ!!」


そう涙目になりながら答えるノクト。しかし次の瞬間には何かを考えるような顔をした。


「どうした?」


俺はノクトに尋ねる。


「人間のお前にこう言うのもあれなんだけど・・・お前俺より強いし・・・」

「おう」


その瞬間、日本では禁忌とされている必殺技を使ってこう言った。


「頼む!魔王様を助ける手伝いをしてくれ!」


そう、土下座だ。


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