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逆さ虹の森~CHRISTMAS DISK~

作者: U

冬童話2019の規定には全く満たないですが、平成最後のクリスマスイヴに気付き何となく書かせて頂きました。

 何の変哲も無い森が存在する。森なのでそれなりの樹が在ったりそれなりの池等が在る世間一般的な「森」だ。虹が存在する程度で森に虹がかかっているが森の時間帯や位置情報、天候等から考えれば不思議でも何でも無い。動物も居ればその動物を狩りに来る人間も居るだろう、虹が在るというロマンティックな状況から何なら妖精か何かも居るかも知れない。更には奇跡が起きるかも知れない



 森はサバイバル、弱肉強食の空間で常に緊迫感が漂う。罠や仕掛けがそこら中に…物理的にも心理的にも散らかっている。動物達は各々の性格から心理的な戦いをしつつ狩りをしようと企んでいる人間が仕掛けたであろう物理的なトラップにも注意して生活していた。

 気付けば世間は師走も終盤戦、森は殺伐としているが偶には息を抜きたいと動物達も狩人達も密かに胸の内に秘めていた。そんな気持ちがいつの間にか通じ合っていたのか森をクリスマスモードにしたいと各々はこっそりとクリスマス的な小物を作成していた。地道にドングリを拾い集め赤や緑に染色しようと試みた者も居たが此処は森、塗料は無い。細い木の根でサンタクロースの人形を編んだ器用な強者も居たがやはり木の根色で出来栄えに納得いかない上に何処に飾れば良いのか点で不明、手先は器用でも頭が不器用らしい。


然し某月某日、偶然にも奇跡的に動物達と狩人達は全員集合した


 遠回しに話し合った結果、虹が逆さまになり其処に各々の作成した未完成な小物を吊るせば殺伐としたこの森も華やぐのではと。我々のサバイバルな関係性も束の間でも和やかになるのではと。そして奇跡は起きた、なんと虹が逆さになったのだ。しかも凝固されている。

未完成なカラーリングされていない各々の所持していた小物を飾り終えた時に気付いた。


明日はクリスマスだ


メリークリスマス




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