表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/44

第33話

 紅茶と料理を食べ終わると、二人は桃子さんと一緒に食堂から移動して、大きな階段を上って、竹内家の二階に移動した。

「お茶会って、参加者は私一人なの?」

 その途中で、鶴は聞いた。

 鶴はお茶会というのは、竹内家では、月に一度、身内(竹内家の家族や親戚、グループ企業などの大物さんとか)を集めて開催されている私的なお茶会があるのだけど、そのお茶会のことだと思っていた。

 もちろん、竹内家の敷地内に入ってからの様子で、どうやらそうではないようだということには気がついていたのだけど、一応、菫に聞いてみた。

「そうよ」

 と菫は後ろを振り返らずにそう言った。

「今日は菫様と鶴様だけの、二人だけの秘密のお茶会なんです」

 桃子さんが説明を付け加えるようにして、そう言った。

「今日は竹内家のお屋敷にも、私たち三人以外には、使用人や運転手のかたが二、三人いるだけで、ほとんど貸切のような状態なんですよ」

「抜け殻ってことよ」

 桃子さんの言葉に、今度は菫がそう言った。

「ふーん」

 二人の言葉を聞いて鶴は言った。

「さあ、着いたわ。ここよ」

 今度は後ろを振り返って菫が言った。

「ここに見せたいものがあるの?」

 鶴は言う。

 菫は見せたいものがあると言って、鶴を食堂から連れ出していた。

「そうよ」

 にっこりと笑って菫は言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ