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勇者様、リアル世界に降臨したってさ  作者: 如空
ブランクープにて
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復活と復興

スズキは、勇者が身を賭して二代目勇者を正気に返したのを見て、半ばは驚き、半ばは呆れていた。


恐らく、あの勇者はポンゴンの姿を見て、死者の復活も可能だと判断してあの行動に出たのだろう。

鋭い洞察だが、…まあ、こちらも元々勇者の死の可能性を想定していた作戦を立てていた訳だし、人のことは言えないか。


見る限り、二代目勇者は正気にこそ戻ってはいるが、まだハッカーの威力を信じ切ってはいないようだ。

それなら、まずは実演して見せるか、と、スズキは、勇者を復活させるコマンドを打ち込み始めた。


----


二代目勇者は、自らが刺した勇者のみが光に包まれ、消えていくのを目の当たりにして、驚いていた。


すると、天から声が響いた。


「どうも信じてもらってないようなので、まずは勇者様を復活させてみますね」


----


そして、私は復活した。


復活の地は、王都だと思っていたが、見ると、どうやら東の国の上空らしい。


視野には、三人の歴代勇者が目を丸くして、口をあんぐり開けている様が入ってきた。


私は言った。


「これがハッカーの術だ。死者の蘇生を含め、あらゆることが元通りになる。

だから、ポンゴンも元に戻る。みんな、帰ろうよ」


初代勇者が、口を開いた。


「気味が悪いが、邪神の術ではなさそうだな。よかろう。行くぞ、みんな!」


そして、私達は王都へと駆けていった。


----


気分が落ち着いた姫は、ぼんやりと窓から空を眺めていた。


焼き払われた王都、瞬く間に元通りに戻った王都。


一度は死んだはずなのに、確かに復活している自身。


謎が多すぎた。


と、彼方から、四つの影が飛来してくるのが見えてきた。


「あれは…勇者様?」


----


私は、姫が私を見つめていることに気付いたので、真っ直ぐ彼女のもとへ向かった。


歴代勇者たちは、適当なところで別れ、天に光の扉を開けて、神域へと帰っていった。


私は、そっと姫の手を取った。


「勇者様が世界を再び救ってくれたのかしら?」

「いろいろあったけど、全ては元通り。さあ、まずは…」


私達は、唇を重ねた。


「今回の冒険譚、私にも聞かせてよ」

「話せば長くなる。上がってもいいか?」

「もちろん。私にとっては、たった一人の勇者様ですから」


----


サカモトは、何事もなかったかのように「見学」を終え、研究所から自宅に戻り、自宅で新たな小説を書き始めた。

そのタイトルは、「勇者様、リアル世界に降臨したってさ」。編集長に頼まれていた作品だ。


これは、構図としては、「小説家になろう」のテンプレ系の逆引きになる。

そうなると、ジャンルも自然と、ファンタジーではなく、SFと風刺のミックスあたりに落ち着くだろう。


風刺になるとしたら、ある意味では皮肉な話だ。

時代の流行りのテンプレを外れたところ、数百年の歴史を持つ、遥かに古典的なテンプレに漸近してしまったのだから…。


だが、サカモトに言わせれば、それはノンフィクションでも良いものだった。


----


んで、ここからは字数稼ぎ。


語り手は紛れもなく私、如空です。


平気で字数稼ぎとか言っちゃう作家は異常だって?


まあ、このところ大体一話2000字でまとめているんですし、もう少しお付き合いを。

確か、太宰だって作者自身を登場させてたし、漫画の手塚治虫も本人登場はやってる。

だから、そんな技法もありでしょう?(開き直り)


とりあえず、よくある質問と回答から行きますか。


Q. 本編中の「私」=勇者は、私、如空でしょうか?

A. 架空の人格です。ですが、文は人なりという以上、多かれ少なかれ私の成分が含まれているのは否定しません。それは、作中のどの人物についてもそうです。


Q. 結局、この小説のジャンルは何でしょう?

A. 複合ジャンルですね。これは、私自身にとっても悩みどころです。

前半部、勇者視点で世界が風刺されていくパートは、風刺小説と言っていいでしょう。

真ん中、世界間移動の真相が明かされていくパートは、SF要素が入っています。黒幕探しでもあるという意味では、弱化ミステリー要素も含んでいるかもしれません。

そして後半、勇者がブランクープで戦うパートは、アクションと言っていいでしょう。

現実世界のゲームの中、という設定である以上、ファンタジーに見た目が近くても、ファンタジーと言ってしまうのは難しいかと。


Q. どう見ても本編が終わっているのに完結になっていない理由は?

A. ストーリーの構成上、没にしたカット、いえ、シーンがあるので…。映画の特典みたいに、緩く書いていこうかなと思っているからです。


Q. それってエタるパターンでは?

A. 本編は終わっているので、いつでも締めたければ締められますし、飽きるかネタが尽きたら、やめます。

というか、本編終了の時点で、エタには当たらないのでは?


Q. この作品、ところどころオマージュを含んでいませんか?

A. 分かる人には分かるみたいですね。正解は教えません。(こうやると、私自身意識してなかったオマージュが見つかるかもしれないし。感想等でのご指摘、歓迎です)


Q. 一月もしないうちに本編を完結させちゃって、大丈夫なんですか?ポイントも時間をかけた方がたまるでしょうに…。

A. 書き溜めてコピペする作業は生産的ではありませんし、筆者の価値観や思想、設定への記憶などは、連載が長期化すれば変わりうるものです。

そうすると、ストーリーはグダってしまいがち。ランカーさんの作品でも、そういうパターンは割とあると思うんですよね。

その意味で、個人的には長編だろうと短期集中でサクッと書いて、サクッとアップしちゃった方が、ストーリーが引き締まって、いいものが生まれると考えております。


ポイントは…。書いて書いて書きまくれば、自然と腕が上がって、連載期間によらずついてくると信じていますので。


Q. 所謂「なろう文」を無視していませんか?

A. 個人的には、それは一つの様式であっても、絶対的なものではないと思っています。

趣味で小説をやる場なのに、みんながみんな揃いも揃って表現を統一していたら、不気味じゃありませんか?

ですから、私は自らの納得がいく文体で書く。それが「なろう文」に合致する必要性はない、という立場です。

字数稼ぎ終了。


今後は、毎日ではなく不定期連載として、カットシーンを載せて行く予定です。


本編との齟齬など、色々探してみるのも面白いかもしれません。


それよりも、私としては次作を考えないと…。

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