プロローグ
俺は普通の高校生だった……と思う。うん、思い返してもおかしな点はない、普通の高校生だ。
そんな俺は大学に行くのを妥協し、就職する事になった。それすらも挫折しかけたが、就活は無事終了し、両親もおおいに喜んでくれた。
そんなある日、就職祝いと言うことで簡単な旅行へ行くことになったのだが、父さんが車を運転していると雨が降ってきて、すぐに土砂降りになり「いきなりこんな出だしかよ」と俺は愚痴を言っていた。
景色を楽しむ為の旅行で、母さんの実家がある田舎の方まで行く予定だったのだが、これでは意味がない。明日までには止んでくれと思いつつ、車に揺られていると、舗装が古くなった山道に入る。
その時だった。
車が宙に浮いた。
土砂崩れだか地滑りだかは知らんが、そこらへんの物だろうと思う。俺たち家族の車はちょうどその上に乗っかっていたらしい。
その時俺はこう思った。
(おいおい勘弁してくれよ)
と。
他にも(こんなピンポイントとかあるんだな〜)とか(まだ親孝行もしてねぇじゃん)とか、割とどうでもいいことを考えていた。
まぁ、そんな事を考えてる間にも車はどんどん谷底へと向かう訳でして、走馬灯とかを見る事もなく轟音お共にブラックアウトしましたとさ。
お終い。
な〜んて思ってたんだけどね、なんか知らんけど生きてる。
いや、体の感覚が明らかにおかしいし、病院かな?でも呂律が回らなくて声すら上手く出せない。あ〜、とかう〜、とかしか出ない。
「な、なんだこの子供は⁉︎」
おお!声が出たぞ!って俺のじゃねぇじゃん‼︎
なんかおっさんの声が聞こえる。この時、俺の頭は異常なほど早く回転した。
そう言うのは死ぬ時なれよ…とも考えたがそれはどうでもいい。
まず、俺は車で落ちた。即死は必須だろう。奇跡的に生きていて病院にいたとしても、あの発言はおかしい。親戚でそんな意地悪な人いないし、医者が言うわけない、もし言ってたら泣く。んでもって体の感覚もおかしい訳でして、つまりコレは生まれ変わりって奴だ‼︎
へ〜、輪廻転生とかマジであったんだ〜。まぁ、外国じゃ交通事故で死んだ子供が記憶を引き継いで生まれ変わって、前の親に会いに行ったとかいう事件もあったらしいしな。
そうなると、ココはどこじゃろ?まぁ、言葉分かるし…日本?
あ、目開けばいいんじゃね?
ここまで一瞬で考えました。
んで目を開くと……
眩しっ!なんも見えん!
「なんとおぞましい!」
え?マジで?俺奇形児なの?それにしてもその言い方は酷くね?親か産婦人科か知らんけど、もう少し言葉選べや!
「髪も瞳も黒とは…コレは一体……」
はい?髪も目も黒が普通だろ?日本じゃなくてもそこまで禁忌って事はねぇだろうよ?
あ、段々目が慣れてきた。凄いね普通見えないよ。
そこで俺が目にしま者とは‼︎‼︎
沢山の外人でした〜。
あ、コレ日本ちゃうわ。
お疲れ様でした。
主人公は常時こんな感じなので、そのつもりでよろしくお願いします。
感想に関しては、どんなものでも喜んでお受けします。もし、おかしな点や、変な表現法を使っていたら遠慮なく言ってください。
褒められると、調子に乗って更新頻度が早くなるかもしれないよ!