第3話 レディ?レディ‼︎
グリーンのラメ色のドレスが月の光を浴びると、幾つもの鮮やかな色を放ち始めた。
白く透き通る肌が動くたびに、宝石色の粒が舞い踊る。
光輝くブロンドの髪は、風に揺れ光の進む方向へと流れている。
細く長い指。そっと頬に触れた。
と同時に、それはオヨコの頬であった。
「うそ……私……本当に私なの?」
オヨコは窓に映る、ブロンドの女性を見て囁いた。
「綺麗だ……」
女は驚いた顔つきで、オヨコの方へと歩いて来た。
「本当に綺麗……」
女はオヨコに向かい、呟いている。
「本当に、私なの……」
オヨコは顔を、赤らめて女を見た。
「ああ。そうだよ」
「本当に本当?」
「ああ。何とかの『ルル』って子じゃないのかぃ?
お前さんが一番、知ってのお方だろうに?」
女は笑った。
「うん。確かに似てるけど……」
オヨコは恥ずかしそうに、頬を触った。
「え?違うのかい?」
「い、いや……」
「あん?そんなベッピンさん、そういないよ?」
「うん。そうじゃないの」
「なら何だ?」
オヨコはさらに顔を赤らめると、
「そ、その……ルルより遥かに、綺麗なの……」
オヨコは、申し訳なさそうに呟いた。
女は一瞬黙ったが、
「ハッハッー!お前さんの願ったお方より遥かに綺麗だってー?
そりゃぁーそれに越したことはないだろーに!ハァーそりゃいい!」
女は大きく手を、振り回しながら言った。
「うん。でも私には、勿体無いわ……」
オヨコは、照れながらそう答えた。
「ハッハー!贅沢な話だよー
ダイアモンド・ムーンの願いごとは絶対だってことよ。嫌下手すりゃそれ以上の価値をもらえるってことだ!すっげーじゃねーか?」
「うん!そうだね」
オヨコも内心驚きを隠せずにいた。
まさか本当に目に見えない力が、存在するとは思ってもみなかったからだ。
「しかし本当すっげーよな!ここ最近じゃ、お前さんみてーにこの月に出会う者も見てなかったからな?
そうそう、巡り会えるもんじゃねーしな。
しかし本当お前さんは、ついてるよ?
羨ましい限りだ!その美貌、あたいにも分けて戴きたいもんだ」
女は口からタバコの煙を、大きく吹かした。




