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浮遊図書館の魔王様  作者: るーるー
女神編
135/135

第126話 魔王様の今後でした

『チキチキ! 新米魔王レクレと戦闘大会! 出血もあるよ!』から3日。


 わたしの怒りはようやく鎮火しはじめていた。というのもあの後、鎧を着たまま気絶していたカハネルを鎧から無理やり引きづり出すと全裸にむき貼り付けにしてやろうと思ったがそれは全員にやり過ぎだと止められた。そのためかなり妥協をし下着姿でライブラリの街の広場に1日正座で許してやった。

 罰が終わった後もしばらくの間、カハネルはメソメソと泣いていた。


 2日目、女神5人がビクビクしながらやってきた。

「今回は多大なるご迷惑をおかけしまして……」

「で、何の用」


 機嫌が悪いわたしはかなり適当に受け答えをする。本から顔を上げるつもりも全くない。


「お詫びの品と言ってはなんですが、神界の書物を数冊献上さしていただこうかと」

「本……」


 神界の本! 激レアの予感しかしないね!


「それで手を打とう」

「ではこちらを」


 そういい、ラヴリが渡してきたの5冊のやたらとキラキラと輝く本だ。それをマーテが受け取りわたしの元に運んでくれた。


「今回はこれで帳消しね」

「は、はい」

「次やったら本気で消すからね♡」

「……心に刻み込んでおきます」


 そう言うと女神達はいそいそと帰って行った。


 そんなわけでわたしの怒りはほぼ収まったわけだ。

 だからこそ、わたしは今日も本を読んでいます。


「至福の時だ」


 本に囲まれた生活この生活さいこー。


「レクレさま!」


 マーテが走ってきたのか息を切らしながら扉を開く。

 あ〜、また本を読む時間が削られるな〜


「ど、ドラゴンです!」

「ん?」

「ファンタジーで有名なドラゴンですよ!」

「まじで⁉︎」


 わたしはマーテを押しのけ外に向かい飛び出した。

ドラゴンは存在するとは言われている。だけど姿を見た人は大昔にしか存在しないのだ。それこそ数百年以上前の話だ。

そんな彼らドラゴンは今を生きる人々にとっては本の中でしかお目にかかれない幻想とも言えるだろう。


「わ、待ってくださいよ〜」


 後ろからマーテの声が聞こえるがわたしは止まらない。胸がすごくドキドキするからね!


 浮遊図書館の魔王様は今日も本を読み、好奇心の向くままに生きています。


  完結

これまで読んでいただきありがとうございました。

浮遊図書館の魔王様、これにて完結です。

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