第四話 戦闘開始
「"闇魔術 ジ・コントミー" さあ始まりだ。」
私はこの魔術を発動し、全ての準備を整える。パムーダ王国全土を闇の結界の中に封じ込めた。これにより外界とは一切の連絡手段をする事を不可能にした。
「そこまで魔術を進化させたのか…ゼノ。」
「スパルタ教育のお陰だよ。父さんも愚民も等しく今日という日に死ぬ手筈だ、これが私なりの裁きだよ。」
慄く父さんを横目に私は淡々と言う。彼からしたら私は悪魔や死神の類に見られているのだろうか。
「お前達、全ての準備は整った。各自、配置につけ。」
通信珠をおもむろに取り出し、全ての準備を済ませた事を十二黒天に伝える。通信珠というのは七列強の一つである海の国 アビスプラ王国が生み出した発明品の一つである。固有の魔術波を使って遠くの者と連絡を取れる中々の優れ物。大きさも見た目も真珠貝そのものである為、持ち運びやすいのが素晴らしい。我々はマリアンヌが作ったお手製の改造品を使っている為、足がつかない。
「狙いは復讐か?」
父さんは鬼の様な形相でこちらを向いて問いただす。
父さんからの問いに私は沈黙を選んだ。
「無抵抗だから、本当にゴミ掃除みたいだな。」
「そっちは順調そうだな。」
「グスタフさん、そっちも始まりですか。」
オレはゼノからのある指示に従いつつ、部下達の行動を見守る。
オレはグスタフ・マハゴルド、黒世界のメンバー 十二黒天の内の一人だ。この煌びやかな輝く黄金の鎧はオレの魔術の象徴でもあり、呪いだ。
ゼノの作戦は至極単純だ。
オレ達十二黒天の方は雑魚を蹴散らしながら国の幹部を殺し、天黒官の方は事前に洗脳し無力化している民衆を虐殺した後に屋形船に帰還し、それの防衛をするという物であり、能力のレベルが見合っていなかったらすぐにゲームオーバーになっちまう。まっ、そんなカスみたいな実力なら世界一有名なテロ組織の名折れだがな。
「お前らか、この奇妙な影が発生している原因は。」
オレ達の目の前にオレより数段下程度の魔力オーラを放つ謎の男が現れた。
「これより戦闘を開始する!」
オレは久方ぶりにワクワクした。




