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学園にお邪魔します(by七大魔女最強)

泣き止んだ後、次は違う訓練をすることにした


「次は魔術以外の訓練をしようか。もちろん魔術も大事だけど、それに頼りすぎていたら使えない時に困るからね」


「例えばどんなのですか? 格闘技…とか?」


「まあ間違ってはいないかな、とりあえず最初は攻撃のいなし方をやっていこう。」


 メリッサは簡単な防御の姿勢を教え、攻撃のいなし方について実演してみせた


「こんな風に相手の拳をそらすんだ。やってみようか」


「はい!」


 リディアも見様見真似で姿勢をとる


「姿勢はこんな感じですかね?」


「そうそう。そして相手の拳を一度掴んで勢いよく払いのけるんだ」


 指示された通りにやってみるが、彼女自身あまり武術の経験などが無いためなのか、ぎこちない動きになってしまう


「う〜ん…あまりやったことがないので難しいです…」


「大丈夫だよ。ほとんどの魔術師なんて魔術に頼りっきりだし、精々避けるしかできないからさ」


「へ〜、そうなんですね。知らなかったです」


「もう一回やってみよう。今度は一緒にやってみようか」


「はい!」


 その後、最初はぎこちなかったものの感覚は少しずつつかめてきた。まだ完璧とは言えないが、先程よりは動きが良くなったように見える


「よし、だんだんとコツを掴めてきたね。次もこの調子でどんどん伸びていけば何も言うことは無いね。じゃあ次は攻撃のやり方もやっていこう」


「攻撃のやり方、ですか?」


「うん。ただいなせるだけじゃダメだし、ちゃんと攻撃もできるようにしないとね」


「でも私、全く殴ったこととか無くて…」


「はは、確かに君みたいな子は人を殴るような性格はしてないだろうね。でも、怖いのは最初だけだよ。別に教えるは無闇に人を殴るようなものではないし、『自分を守る護身術』みたいな感じだね」


「なるほど…とにかくやってみます!」


「いい返事だ。それじゃあ、基本的な突きからやっていくよ」


 メリッサは拳を握り、安定した姿勢を取ると、目の前の空間に向かって滑らかな突きを放った


「こんな感じで、肩の力をしっかり使って拳を突き出すんだ。手だけで打とうとすると力が入らないから注意してね」


 リディアも同じように拳を握り、ぎこちなくではあるが真似してみる


「えいっ!!」


 軽く突きを放つがどうも力が入らない


「う〜ん…どうしても力が入らない…」


「最初はそれでいいんだ。コツを教えると『腰をひねる』ことかな。さっきはそのまま腰を使わずにやってたから、力が足りかったと思うよ」


「はい、わかりました!えいっ!!」


 指示通りにまたやってみると、今度は少し力が増したのを感じた。あまり慣れていない動きなのでぎこちなさもあったが、先程よりはできたような気がする


「いいね!さっきよりはすごく良くなってるよ!」


「はい!少し軽くなったような感じがします!ありがとうございます!」


「前まで自分にはできないなんて言ってたけど、やればできるじゃないか。成長の第一歩ってところだね」


 出会った当初は大の引っ込み思案だった彼女は、今ではすっかりと明るくなっており、性格まで変わってしまったようだ。


「じゃあ、今度は連続で攻撃する練習をしてみよう…と言いたいところだけど、まださっきの動きは完璧とは言えないかな。まずはそれに慣れてからだね」


「ですよね、最初よりはできましたけど、まだ慣れたって感じはしませんでしたね。とにかくやってみます!」


「ふふ、いいね。君のような子はすぐ一人前になれるよ、リディア」


「本当ですか…? メリッサさんに褒められると、もっと頑張ろうって思います!」


 二人の笑顔が広がる中、訓練の場には確かな成長の実感が漂っていた。


 ――――――

 アテナ魔術学園の門前


「ここだね、一番の方法はこれだ。」


 そう呟くのは、リディア・グレイスの姉であり『七大魔女最強』の肩書きを背負う魔女…セリア・グレイス。

 彼女は煌びやかな門前に佇んでいた


「学長に話をつけよう」


 そして門を通り越した瞬間

 

「ええ!? あれセリア・グレイスじゃないか!?」


「嘘、セリア・グレイスよ…」


「本物だ!!生で見るとすごい美人じゃん!!」


 学生の歓声や驚愕の声が響き渡る。中には彼女の美貌に失神する者もいた



「あ、あの! 俺あなたの…!?」

 


 一人の男子生徒が彼女に握手を求めようと走るが、足を滑らせてしまう


 彼が地面に叩きつけられる…と思っていたが、セリアは間一髪のところで滑らかな動きで受け止める


「君、大丈夫?」


「あ、あ、あ、あ…」


「ふふ、校内は走っちゃいけないよ。ちゃんとルールは守ろうね」


 まるでその声は、聞いた者が眠ってしまいそうな優しい声。お人形のような美貌で、女神のような笑顔を浮かべるとともに男子生徒の口に指を置いた


「あ…」


 その声をあげると同時に、気絶してしまった


「あれ?気絶しちゃった?面白い子だね」


 すると


「おい!!羨ましすぎるぞ!!!」


「俺にもやってください!!!」


「また今度アイツに感想聞こう…」


 など特に男子からの声が上がった。思春期だから仕方がない…(それで済ませていいのかわからないが)


「みんな、お勉強頑張ってね」


 彼をそっと抱きかかえ、近くの教員に預けると、周囲の視線を気にすることなく再び歩き始めた。


「さて、学長室はどこかな?」


 校内を進むその姿は、ただ歩いているだけでも絵画のような美しさを放っていた。彼女を目にした学園生たちは、憧れと尊敬の念を隠せず、道を開けて見守るばかりだった。


 ――――――

 学長室、アテナ魔術学園の学長であるメリアル・シュヴァルツの部屋。比較的とても広く、教室の倍以上の大きさと広さを持っている


 コンコンとノックされる音が響く


「どうぞ、入ってくれ」


「失礼します、学長」


 扉が開かれると、セリアが入ってきた。メリアル学長は目を見開く


「おお! これはこれはセリア・グレイス殿! 一体何のご用でここに?ささ、ここにどうぞ。ご足労いただきありがとうございました、お茶を出しましょう」


 彼女を椅子に案内し、指をパチンと鳴らすと彼女のそばに紅茶の入ったカップが高級そうなテーブルに現れる


「ありがとうございます」


 優雅な所作でカップを手に取り、一口飲む。その姿は、まるで一輪の花が咲くような美しさだった


「とても美味しいですね、学長の出す紅茶は」


「お褒めいただき光栄です。私のお気に入りの紅茶でしてな。ですが、態々セリア殿が来てくれるとは思ってもいませんでしたよ」


「突然お邪魔してしまい申し訳ありません。今日は少し…いや、とてもとても大事なことがありまして」


「ほう、とてもとても大事なこととは?」


 そして、ティーカップを置いてこう告げた



「メリッサ・エリヴェーラの件です」


 

 その名が部屋に響いた瞬間、学長の表情が変わる。優雅で穏やかな空間に、緊張感が漂い始めた。


「メリッサ・エリヴェーラ…彼女の名を聞くのは久しいですな。数年前までは、耳にタコができる程聞かされた名前だ」


「ええ、彼女は学長もご存知の通り、『史上最強の魔女』と言われています」


 さらに空気が重くなる。学長が口を開く


「噂ではどこかで一般人として暮らしていると聞きますがね…あんな力を持った魔女が普通の生活をするなど、私には考えられない」


 セリアが手をあげる


「それともう一つ」


「なんでしょう?」


 学長は少し食い気味に聞く


「まだ詳しい理由はわかっておりませんが、私の妹がそのメリッサ・エリヴェーラの弟子になっているということがわかりました」


 目を見開いた。おそらく彼の生涯で一二を争う程の驚きだ。


「なんですって!?あなたの妹殿が!?」


「手がかりと言えるかわかりませんが、屋敷を出ていった以降、これっきり帰って来ていないことしか…」


「ますます理解が追いつかない…どういうことだ…」

 


「ただ、一つだけ妹を見つけることができるかもしれません…それは――」


 ――――――

 メリッサとリディアは晩酌を囲んでいた

 ちなみに今日はマカロニグラタンである

 

「そう言えば、学校に行きたそうな顔してたよね?」


「え、顔に出てましたか?」


 メリッサはくすっと笑いながらグラスを傾けた。


「うん、思いっきりね。王都の広告板で、入学試験のチラシをじーっと見てたでしょ?あのときの顔、すっごく真剣だったよ。」


 リディアは恥ずかしそうに視線を逸らし、頬を赤く染めた。


「そんなに分かりやすかったんですね…気をつけてたつもりだったんですけど…」


「隠してるつもりだったの?」


「ちょっとだけ。でも、その…少し気になっていたのは本当です。」


 そっとフォークを置き、続けた。


「アテナ魔術学園…私みたいな未熟者でも、あそこで学べるんでしょうか?」


 メリッサは彼女の目をじっと見つめると、少し考え込むような表情を浮かべた。しかし、すぐに柔らかな笑顔で答える。


「リディア、学びたいって思う気持ちがあるなら、それで十分だよ。あの学園は確かに優秀な人が多いけど、だからこそ成長できる場所だと思う。」


「でも…もし入学しても、きっと他の人たちに比べたら足手まといになりそうで…」


「最初から完璧な人なんていないよ。それに、リディアには私がついてるじゃない。必要ならどんなサポートでもするから、安心して挑戦してみなよ。」


 その言葉に、リディアの目が少し輝きを帯びた。


「挑戦…ですか。」


「そう、挑戦だよ。それに、アテナ学園には面白い人たちがいっぱいいるから、きっといい経験になるはず。」


「…分かりました!ちょっと勇気を出して、受験してみます!」


 彼女の決意に、満足そうに微笑み、グラスを持ち上げた。


「それじゃあ、新しい一歩を祝して、乾杯しようか。」


「はい!乾杯!」


 二人は笑顔でグラスを合わせ、未来に向けた一歩を踏み出す夜を迎えたのだった

もうすぐ(次回とは言っていない)学園編が始まるかも…?

ついにセリアとメリッサが対面か!?それともみんな大好きメリアル学長か!?(????)

ちなみに学長は男です



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