次の目標と現実
昨日は手紙を書いた後、寝落ちしちゃってた。
気が付けば昼が過ぎ、また今日も出勤の準備をしなくちゃいけない。
この仕事、稼ぎは良いけどやっぱり生活は不健康だ。
自分でも分かってるし。
貯金が達成出来たらこの世界からすっぱり足を洗うのはもう決めている。
次の目標がなくても、やっぱりこの世界は長くできる仕事じゃないのはよく分った。
お酒で体は確実に蝕まれるし、年も確実にとる。
求められるのは若くて華やかで賢い子。
いつか需要がなくなって、気がつけば一人世間に取り残されて破滅する先輩たちも見て来た。
私も、ここが引き上げ時ってこと。
何だかんだ楽しかったけど未練はない。
そう、次の目標は大学受験だもん。
大学に行って資格をとって、いつか育ててもらったおかーはんの所に戻るんだ。
さあ!もう少しで明るい未来が開けるんだ。
今日も頑張ってお仕事するぞ!!!
ホクホクした気持ちで青信号を渡っていると突然目の前にまぶしい光が入り込んできた。
なにかすごい衝撃を感じたような、気がついたら道路に投げ飛ばされていて体が動かない。
トラックが目の前にある。
ああ、私轢かれたんだ…。
体が冷たい…。
もう、感覚がない…。
このまま死ぬのか…。
せっかくここまで頑張ったのに、せめて貯めたお金をおかーはんに渡せたら良かった…。
後悔しながら意識が遠のいた。