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9. 妖術師を探せ!


 突如として小学校に出現した妖術師を追いかける蒼衣と香織は僅かな妖力を頼りに小学校を探索していた。

「六条さん……本当にこっちに妖術師がいるの?」

「妖力の痕跡をたどれば妖術師にたどり着くはず」

 蒼衣は自信たっぷりだった。

 廊下を妖力の痕跡を見逃さずにたどっていくと洗面所の前にたどり着いた。そこには男子生徒が倒れていた。その姿を見た蒼衣と香織は妖術師の仕業と直感した。

「とりあえず介抱しよう……」

 そう言って香織は懐から丸薬を取り出して男子生徒に飲ませた。

「その丸薬は何?」

「ただの気付け薬だよ」

 丸薬を飲んだ男子生徒は次第に生気を取り戻しつつあった!

「一体洗面所で何が起きたの?」

 蒼衣は男子生徒に何が起きたのか問いただした!

「……手を洗おうとしたら謎の黒い液体が襲いかかってきた」

 男子生徒はその時の体験を思い出したのか気持ち悪そうな表情をした。

「そう遠くには行っていないようだね……六条さん、私はこの生徒を保健室に連れて行くね」

「わかった……私は黒い液体を追いかけるわ」

 こうして蒼衣と香織は別行動を取り黒い液体を追いかけることになった。


◆◆◆◆◆


「……影鰐はまだ戻ってきませんね。何かあったのでしょうか?」

 妖術師は影鰐が千年妖狐葛葉姫の転生体の弟を捕獲していないことにやや苛立った。

 小学校という限定した空間だ。比較的簡単に捕まえてくるとは思っていたが、どうやら見込み違いのようだったらしい。

「私自身も動いたほうがいいようですね」

 妖術師はそう言うと屋上から姿を消した。


◆◆◆◆◆


 桃野香織と別行動を取った六条蒼衣だったが不安はあまりなかった。なぜなら彼女には式神の飛燕がいたからだ。

「黒い液体はかなり近いところまで来てるわ……」

 妖力の痕跡はだんだん濃くなってきた。黒い液体の在り処は近いと感じた。蒼衣に緊張が強く走る。

 妖力の痕跡はとある教室で止まった。

「この教室にいるのね」

 蒼衣は黒い液体を取り押さえるために教室に乗り込んだ!

「教室は空っぽ?」

 しかし、教室の中には誰もいなかった。蒼衣は意識を集中して妖力を探った。


 次の瞬間、ロッカールームから黒い液体が飛び出し蒼衣におぶさろうとした!

「爆雷符!」

 蒼衣は反射的に呪符を取り出して黒い液体に投げつける!瞬間的な行動だったために黒い液体は回避できずに呪符は命中し、呪符は爆発して黒い液体はばらばらになった!

「これが黒い液体ね?」

 蒼衣は振り返り黒い液体を確認しようとした。すると黒い液体は集合して一つにまとまろうとしていた。

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