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ふしぎなまくら

 まゆちゃんのおかあさんは、つかれてヘトヘトになっていました。

 なぜって、まゆちゃんが夜寝ないのです。

 ぐずぐず泣き続けるまゆちゃんをあやして抱っこしたり、子守り歌を歌ったり、ひと晩中、起きていたのでした。

(ふう〜、ねむいねむい)

 それでも、おかあさんは、朝ごはんを作って、洗濯をして、部屋の掃除もしました。

 まゆちゃんをベビーカーにのせて、買い物にも行きます。

 お店で、野菜を選んでいるとき、めがねのおばあちゃんがやってきました。

「ずいぶんおつかれのようだね。この枕をあげるよ。この子にもあげようかね」

 そう言うと、ピンク色のふかふかの枕を、大人用と子供用、ふたつくれました。

「えっ、もらっていいんですか? でも……」

 おかあさんが、ためらっているうちに、めがねのおばあちゃんはどこかに行ってしまいました。

 おかあさんは、家に帰って、まゆちゃんにお昼ごはんを食べさせると、自分はカップめんを食べて、片づけはじめました。

(やっと終わった! さあ、お昼寝しましょう。まゆちゃん、寝てくれるかな? そうだわ、めがねのおばあちゃんにもらった枕をしてみようっと)

 布団をしいて、枕をおくと、まゆちゃんを寝かせました。

 すると、どうでしょう。

 すーすー

 まゆちゃんが寝はじめました。

(えっ、もう寝たの?)

 おかあさんは、びっくり。

(私もとなりで寝ようかな)

 もらった枕をして、横になったおかあさん。

 ぐーぐー

 あっという間に眠ってしまいました。

 ぐーぐー ぐーぐー

 ぐっすり眠っています。

 ふっと、おかあさんは目がさめました。

「ふわ〜、よく寝た!」

 おかあさんは、大きくのびをして、となりで寝ているまゆちゃんをみました。

「かわいい寝顔だわ」

 やさしく微笑んで、つぶやきました。

「めがねのおばあちゃん、ありがとう」

 それから、おかあさんは、まゆちゃんの寝顔をずっとそばでみていました。


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