第2話
今回はいつもと違う書き方をしてみました。当分はこの書き方でいこうとおもいます。
「…あー、文字かすれて読めないじゃんか。」
(あんなに意気込んだのに…)
と、勇弥の勇気は無残に散ってしまった。
(…あれ?)
今になって思う。予想できたと、こんなに古びた本なのだから。しかし、自分でも不思議と何故かそれを視野に入れて考えなかった。
「…ノベル読も」
そうしてこの不思議な感覚を忘れようとした。
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「さて、勇弥、その本どうだった?」
「浩太よ、文字がかすれすぎて読めなかったぞ」
そういいながら勇弥は不満そうに家から持ってきた世界神話の本を開いた。
(流石にどういう事か説明がないと君に対する好感度は駄々下がりだぞ、浩太くん。)
「やっぱりな…」
浩太はそういい、確信が持てたというように頷いた。
(ふむ…この反応を見る限り、何か理由がありそうだ。この反応で何の意味もなく読めないの知ってて渡してきたとしたらお前の夏休み期間での厨二病の進行具合に引くぞ俺は。)
「どういう事だ?」
そう勇弥が聞くと、浩太は自分でも信じられないかのようにおもむろに口を開いた。
「あぁ、実は…あの本屋で見たときはちゃんと読めたんだよ。だけど、家に帰ってから読もうとしたら今のその状態になってたんだ」
(…何言ってるんだ?
…なるはど。俺の予想よりも厨二病の進行が速かったようだ。)
理解ができなかった勇弥は、そのようにして納得しようとした…が、
「あぁ、それで確認のために自分以外の誰かに読んでもらう必要があったのね」
(さすがこいつと幼馴染やっている鈴木だ。俺とは考え方が違うな。そして順応性も桁違いだ。
それにしてもこの状況はノベル好きの俺にとっては非常に不本意だがワクワクしてしまう。俺が厨二病が進行してしまう前に誰かこの厨二病ボーイ&ガールを止めてくれ。)
しかし、周りを見渡すとそんな願いも虚しく、皆納得したような顔つきであった。
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『世界神話』
この世界にはすべての人類共通の宗教、[世界神話]という神話が一つ存在する_____
昔、この世界には凶悪な神々が支配していた。一つの神が怒れば海は荒れ、雷が空を舞う。
人類たちはその神々に恐れ、どうすれば安全に、幸せに暮らせるかと聴くと、「生贄を週に一人、捧げよ。」と言った。
人類はその通りに生贄を週に一人、捧げた。しかし、友人が、恋人が、家族が生贄となった人々は、神への信仰が薄れた。
やがて人々は神でなく、様々なものに感謝をするようになった。空に、大地に、風に、花に、そして太陽に。人々の思いは束となり。新たなる神達が生まれた。その数は八百万とも言われている。
少なくてすいません(;'∀')汗 切りが良かったのであげさしてもらいました




