『沈黙の異世界』
スティーブンがこれを見たら……大塚さんがこれを見たら………如何思うでしょうね?
A達は侵入して直ぐに気付いた。
屋敷に広がる香りに。
僅かに聞こえる複数の人間が何かを調理する音に。
侵入中にも関わらず、抗えない食の本能を刺激させられていた。
しかし、それらの刺激は、同時に、殺らねばならないことを示していた。
調理場の誰かを始末せねばならない。
火を放っても、回りきる前に気付かれたらお仕舞いだ。
リーダー格の黒ずくめが音と匂いを頼りに調理場、台所を探る。
呆気ない程簡単にそこは見つかった。
『調理場』
ご丁寧に扉にプレートが下がっていた。
中からは包丁で刻む音、鍋を掻き回す音、何かを炒める音、何かを揚げる音………………様々聞こえてきた。
おまけにそれらの音を出す人間の料理の腕を保証…否、誇示するが如く、漂う香りを吸い込む度に体が空腹を叫ぶ。
中には確実に誰かが居る。しかも複数。
合図を送り、部下が魔法を使う。
『防音結界』
一定時間、一定の空間内の音を外部に聞こえないようにするだけの結界。
出入りは禁止しないし、外に出たら声は聞こえる。
しかし、コック数人等数秒あれば片が付く。
残念だ。こんな腕の良いコックを始末するのは。
結界の作動を確認すると、扉を勢い良く開けて台所に雪崩れ込んだ。
「発見即刹!!」
発見は即ち死。
台所内の料理人達を残らず始末すべく、台所へと襲い掛かった。
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次話も頑張って作っていきます。
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