草(に人間が)生える
今日はもう1個投稿します。多分。
ガラケーは結構防御力が高いのを 機能 に昇華しました。
「大丈夫か?怪我は?」
そう言って手を差し出す。
近くで見ると中々整った顔をしている。
馬車、ドレス、女の子。貧困なイメージだが、お嬢様感満載だな。
「えぇ、あの…あなたこそお怪我は?」
「ん?無い。無傷。」
実際、無傷ではあったが、正直さっきのは死ぬかと思った。
ガラケーが無ければ死んでいた。
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・ファイアウォール
受動機能。攻撃の自動防御。
消費MP:0
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足元に捨てたガラケー。
迫る火の玉。
足元が草むらだったのが幸いして靴でガラケーを引き寄せてもバレなかった。
火の玉がお互いを見えなくした瞬間。ガラケーを拾った。
次の瞬間。目の前に迫って来た火の玉が何か見えない壁にぶつかり、橙の閃光を発した。
自動防御がどの程度が不安だったが中々のものだった。
お陰で炎に覆われてガラケーショットを再起動。
油断していたならず者にキッツイのを噛ますことが出来た。
「お嬢さん、ここは危険だ。逃げるぞ。」
取り敢えず確実に全員の急所に撃ちこんではある。しかし、大した殺傷力は無い。
ガラケーショット:残り10発。
ここらでヅラかるのがベストだろう。
「え、え?待って。従者も一緒に……。」
ん?そう言えば居たな。馬車の運転手?が。
「ボンゴ、ボンゴ?大丈夫?」
お嬢さんはそう言って運転席の男を起こす。
「お、嬢様?」
「逃げましょう。」
そう言って従者に手を貸すが、従者の方も目を回してまともに立てていない。
…
…
…
…
…
えぇい!まどろっこしい!
「ホラ、逃げるぞ!」
従者の手を引っ張って背負うと、三人で木々の生えた小さな森の方へと走って行った。
後には横転した馬車と背の低い草から生えたならず者の後頭部が残された。
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他にも 賢者がヤバイ魔剣作るお話とか連載中ですので、良ければそちらも読んでみて下さい。




