表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/63

序文

令和元年に敢えてぶっこみます。


「ん、何だ?」

バッグが震える。

別に生き物を中に入れた覚えはないから多分メールだろう。


パチッ


「何だ真人か…………。『了解。明日行くな。』っと。」

カチカチとボタンが小さな音を立て、液晶に文字を刻んでいく。

「送信……完了。」

真人の実家に明日行くことが決まった。

「これでよし。」


パタン


携帯を折ってバッグに仕舞う。

「ったく、悪かったな。で。」

真人のメールの一文を思い出して呟く。


『早くスマホに替えろ。』


五月蝿ぇやい。

未だ使えるんだ。

こうなったら、壊れるかサービス終了まで使ってやる。




明日野斗矢(あすのとうや)は携帯を持っている。

しかし、察しの良い読者は気付いただろうか(そもそも読者が居るのだろうか?)?


効果音が妙な事に。

メール連絡だということに。

入力がボタンだということに。 携帯を折ったことに。

『早くスマホに替えろ。』という真人の一文に。

「サービス終了」の地の文のセリフに。


「ガラケー上等だ!この野郎。」

令和元年。まさに今!

明日野斗矢(19)という男はガラケーユーザーであった。















彼がもし、スマホユーザーだったなら、この物語はここでお仕舞いだった。


しかーし!!この令和にガラケーだった明日野は、ガラケー故にこれから思いもよらない冒険をすることになる等と、



ブーンブーンブーンブーン



「また真人か?」


パチッ




思いもしなかった。


私の携帯はガラケーです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ