その二十
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※※※
ふんふふ~ん、とつい鼻歌出ちゃってるアタシ安川明歩は、最近結構幸せだ。遊園地デートしてからも、雄介とは続いてるし。しかもあの時以来、雄介少し優しくなって、素直になってきてて。実は今度の週末、雄介ん家に行く約束してるし。その時もしかして~……ふんふふ~ん、あ、考えてたらまーた鼻歌出ちゃったー!
おっと、今日も始業時間ぎりぎり教室着いた。センセー来てないよね? よーし、美久にいつもの挨拶だ。
「おっはよー! 美久ー!」
「……」
「おーい、聞こえてるかー……、って元気なくない?」
「そ、そう?」ん? 今顔背けたよね? 泣いてるっぽい?
「ちょっと顔こっち向けな」「え? ちょ、ちょっと」嫌がる美久の顔を両手で挟んで、グイと無理やりアタシの方に向ける。……目赤いじゃん。しかも明らかに顔面蒼白じゃん。美人が台無し。でもこれって、体調が悪いというより……。
「美久。こっち来な」「え?」そう言いながら、アタシは美久の手を取り、無理やり引っ張って教室の外に連れ出した。
「な、何? もう授業始まるよ?」「あっと、いけない。センセーに言わないとね」
何を? と美久が言ったところで、丁度いいところにうちの担任が向こうから歩いてきた。「センセー。柊さんが体調悪いみたいなんで保健室行ってきまーす!」
「え? 大丈夫なの?」驚いた顔で質問する担任。まあ嘘なんだけど。ごめんねセンセー。
「大丈夫じゃないから連れてくんでしょ? センセー何言ってんのー?」
そしてアハハと乾いた笑いをしながら、無理やり美久を引っ張って行くアタシ。
「ちょ、ちょっと、明歩! どういう事なの?」未だ状況がわかってない美久。ま、行く場所は保健室じゃないんだよねー。
「美久さー、今も屋上の鍵持ってる?」「え? ま、まあ、あるけど」
「じゃあ屋上行くよ」「え?保健室じゃないの?」
いいからいいから、と強引に美久を屋上に向かう階段に引っ張っていくアタシ。そして開けて開けて、と催促する。仕方なさそうに美久は言われた通り、鍵を取り出し渋々ながら鍵を開けた。
「んー! 今日もいい天気で良かった良かったー!」つい気持ちよかったんで伸びして深呼吸したアタシ。
「……で? どういう事か説明してくれる?」そんなアタシに対し、訳も分からず屋上に連れてこられて、ブスっとむくれた顔でジト目する美久。そんな顔でもさすが美少女。何となく凛とした佇まいだし。
でも、アタシはスッと真剣な表情に変わる。だってこれ、美久のためだから。
「それはこっちのセリフ。美久、なんでそんな人生終わったような悲しそうな顔してんの?」「へ?」
そしてアタシは美久の顔をガシっと掴み、ジッと見つめる。……キレイな顔してんなー、じゃなくて!
「アタシは美久のダチだよ? そんな死にそうな顔してる美久、ほっとけないよ」
「そんなに……、酷い顔してた?」「してたしてた」
「で? どうした? 明歩ねーさんに話してみ?」そしてアタシは美久を優しく抱きしめる。ほおら豊満なおっぱいですよー、うりうり。
「……やめて」でも、アタシのおっぱい辺りにある顔から聞こえてきたその声は、小さな女の子のように弱々しかった。
「……お願い、優しくしないで」体が小刻みに震えてる。何か我慢しながら、何かに耐えながら。まるで子犬みたいに。
やっぱり何かあったんだ。
「美久。いいよ。ここはアタシと美久しかいない。遠慮なんてしなくていい。思いっきり泣いたらいいよ」
「……ウゥ、だから、優しく、しない、でよ。グス。ヒック」
「ほらほら。溜まってるもん出しちゃいなって」「うう……グス、うわあーーん!!」
爽快な青空全体に響き渡るような大声で泣く美久。ちょっと驚いた。美久って普段は、どことなくクールな感じで大人びた雰囲気だから。それが今、アタシの胸で遠慮なく泣き始めるんだもん。
正に堰を切ったようにわんわん号泣し続ける美久。それは暫く、止まる事無く続いた。アタシはその号泣が終わるまで、美久をずっと抱きしめていた。どんだけ辛抱してたんだろ。可哀想に。
暫くしてから、ヒックヒック、と嗚咽に変わる。まるで小さな子どものような泣き方。……何か知らないけど、ずっと我慢してたんだな。
「私、私……。もう、グズ、辛くて、グス、ヒック」「よしよし。アタシで良ければ聞いたげるから」そう言いながら頭を撫でるアタシ。
「でも……、でも……」頬から涙を零しながら、アタシを見上げる美久。泣き顔も絵になるねこの子は……。じゃなかった。
「あのさあ、何があったか知らないけど、アタシの大事なダチがこんな泣いて苦しんでるのに、ほっとけるわけないでしょ? 大丈夫。絶対誰にも言わないから」
「……もう、辛いの」グス、と言いながら美久はポツリと本音っぽい事を呟き始める。
「そうかそうか」
「……武智君を傷つけちゃった。今日、凄く酷い事言っちゃった」
「うんうん」でもそれ、いつもの事じゃなかったっけ? アタシは直接聞いた事ないけど、雄介から聞いてるし。それでも今日はいつも以上に酷かったって事か。
「そしたらやっぱり武智君、私に怒ってしまって……。私が悪いのも分かってる。でも、あの優しい武智君が、あんなに怒ってしまったからショックで。もう、私、耐えられない」
そこで、はあ、と一呼吸置いて、美久は話し続ける。どことなく憂いを浮かべた、儚げな表情で。
「本当は……本当はあんな事したくない。毎日、あんな風にするの、もう嫌なの。辛い、辛いの」
「……」じゃあなんで? と聞こうとしたけど、前に聞いたら今は言えないって言ってたのを思い出して口をつぐむアタシ。
「本当は私……」
「うん?」
「武智君が好きなの」
「なるほど、そっかそっか。武智君が好きなんだー、……え?」
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※明日も更新予定……ですがちょっと構成に手間取っております。もし更新できなければすみません><





