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キルユー キルミー!  作者: 星崎咲也
殺し屋と7人の同業者
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不死鳥とメイドの話 その1

 その日は私が高校3年生になる前の話でした。

 ひかるくんは殺し屋の依頼ということで、その夜は出かけて行きました。

 出会った初めの頃に、研究所の人が押し寄せて入ってきたのをずっと気にしていたのか、ちょっと前までは彼が仕事に行く時も私についてくるようにと、ひかるくんは言っていたのですが…

「そんなに連れ回していたら、未来ちゃん疲れちゃうよ?」

 とある日アリスさんに止められたのです。

「でも、いつまた襲ってくるのかわからないだろ?」

「大丈夫だって、私が守ってあげるもん」

「本当に?そう言ってまた見逃したらどうするんだ」

「もう、心配性なんだからー」

 アリスさんは笑顔で私に擦り寄ってきた。

「それとも、私に未来ちゃんをとられるのが嫌なのー?」

「べ、別にそういうわけじゃあねぇよ」

 明らかにひかるくんは動揺しています。

 かわいいですね。

「じゃあ、今日は任せるよ」

 その代わり何かあったらすぐに伝えろよ、と彼はナイフと拳銃をしまって玄関を出ていった。


 ひかるくんが居なくなった後、アリスさんは珍しくキッチンへ行きました。

 私はアリスさんが家事をしているのをまるで見たことがなかったので、驚いてしまったのですが、アリスさんは慣れた手つきで緑茶を淹れています。

「はい、飲んでみて」

 数分蒸らしたのち、私のコップに注いだお茶は今までのどのものよりも良い香りが直ぐに感じられました。

 吐息で少し覚まして口に含むと、まるで京都の休憩何処のような雰囲気に浸っていました。

「はあ…」

 思わずため息をだしてしまい、アリスさんが心配そうにこっちを見ます。

「どうかした?やっぱり不安?」

「いえ、そういう訳でなくって…」

 お茶を飲んですごくホッとして、無意識に出てしまいました、と私は答えました。

「そう、それなら良かった!」

「それにしても、お茶を淹れるの凄く上手ですね」

 そう言うと、彼女は照れ臭いように笑って手で顔を隠しました。

「ありがとう、これでも元メイドだったのよ」

「そうでした」

 私が見ていたのは、ただパソコンに向かってダラダラしている姿が殆どだったので、勘違いしてました。

「本当は掃除も洗濯も料理も全部こなせるんだけどね」

「じゃあ、なんでやらないんですか?」

 アリスさんは痛いところを突かれたような表情をして胸をおさえています。

「それはね、まあ色々と理由があるんだよ」

 アリスさんは座布団に座り直して、こっちを向きました。

「話長くなるけど大丈夫?」

「ええ、是非お願いします」

 そういうと、彼女は話し…


「その前に」

 お茶を淹れたらお菓子も出さないとね、とアリスさんは席を立って醤油煎餅をキッチンの棚から取ってきました。

「普段使ってないのに、よく分かりますね」

「ひかるくんは几帳面だからねー、だいたい何処に何が閉まってあるか分かるんだよ」

「そうなんですか」

「エッチな本の場所もね」

「え!何処なんですか!?教えてください!」

「何で私の身の上話よりも食いつくのさ」

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