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キルユー キルミー!  作者: 星崎咲也
殺し屋と7人の同業者
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殺し屋と不死鳥と新学期 その3

 3年生初日は午前中に授業が終わるので、俺は出来るだけ早くに学校を出た。

 それも、下駄箱で聞こえたあの一言がどうしても気になったからだ。

 ランドセルか、小学生が背負うあれ以外に何かあるのだろうか。

 そういえば、最近のランドセルって色々進化しているんだっけ?

 色のバリエーションについては俺たちの世代も結構幅広かったけど、A4サイズのファイルが入ったり、色んな所に収納があったりするんだったかな。

 俺は正直ちゃんとした小学生を送ってきた覚えはないけど。

 通学路を歩いていると、互い違いの背丈をした集団を見つける。

 それは、先程話題に出した色とりどりのランドセルを背負う小学生たちだった。

 ここの地区は小学校も中学校も始業式は一緒なんだった。

 入学式は1日ずつズレてるけど。


「こんにちはー!」

「…」

 無邪気に俺に声をかける小学生。

 それを直視できない高校生。

 今の俺にとっては眩しすぎるわ、その笑顔は。

 次々と俺に挨拶をしながら集団下校していく子供たちから逃げるように、俺は身体を狭めながら逆方向に歩く。

 なんだろうな、やっぱり罪悪感は拭えないのかな。

「おーい、こんにちは、って言われたらこんにちはって返すのが普通だろ?」

「…」

 あー、めんどくせぇ悪ガキが居たか、と俺は振り向いた。

 同時に右手を顔の前に向けて掴む動作をする。

 手には見知らぬナイフを握っていた。

「っ!」


「さっすがー!死神さんはそんなことも出来るんだね!」

「てめぇ、なんだこれはって…!」

 もしこれがコンマ数秒前に握ってたら、当分ペンすら持てない指になってただろうが、と頭の中で浮かんでた軽口が一気に消し飛ぶぐらいの異様な光景を目の当たりにした。

 目の前の女は赤色のランドセルにいかにも良いところの小学生が着ていそうな制服を着ていた。

 それだけを見れば、いたって普通の格好だ。

 問題はその女の背丈が俺と同じぐらいなこと。

 これでも、背丈は170を超えているはずなんだ、俺は。

 その完全にぱっつんぱっつんでかわいそうなぐらいに伸びきったブラウスは今にもはちきれそうで、スカートだって足の4分の1も隠れてない。

 ランドセルは完全に肩を圧迫しているし。

 と、ここで俺は思い出した。

「ランドセルに気をつけろ」

 いや、気をつけててもこれは想定できないだろう。

 口調のきついランドセル女は言った。

「さあ、早く殺し合おうぜ」

「流石に衝撃が強すぎて準備ができねぇよ」

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