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人間記  作者: 中塩屋 治
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とおく

 土の深みにある、光に、触れた。土の高みにある、音に、触れた。温もりを、感じる。冷たさを、感じる。満ちている。


 土にあるものが、満たされる。土にないものが、満たされる。土にあるものは、行くもの。土にないものは、残されるもの。先にあるものは、光。後にあるものは、音。見ること。聞くこと。


 光の流れが、見える。小さな光。大きな光。音の流れが、聞こえる。小さな音。大きな音。光は、温もり。音は、冷たさ。暗闇にある、冷たさ。沈黙にある、温もり。

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