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黒山羊の卵  作者: 高槻泉
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 もう僕は安全圏にはいないのだ。「もう」ではなくはじめから僕は安全ではなかった。昨日、悟った。

 でももしも昨日あのことに気づいていなかったら?

 

 とんとん、と肩を叩かれた。

 佑おはよう、と声をかけてきたのはクラスメートの新井友輝だ。背が僕より数十センチ高く、ひょろっとしている。日焼けでチョコレートみたいな色をした肌に、真っ白な歯がにこっと笑う。

「なんかまた黒くなった気がする」

 そう言うと、友輝は自己破産をしたサラリーマンのように絶望的な表情を見せた。

「ええーちょっと、マジで?」

 しかも大げさに頭まで抱え込んでいる。

「もしかして昨日も試合とか?」

「そのもしかしてだよ。ああ、また焼けちゃった」

 友輝は日焼けすることをすごく嫌がる。

 僕が女々しいなと茶化したら、今ドキの色白草食系イケメンになりたいのだと答えてくれた。

 そんなことを言う友輝だが、顔は割りと整っている。鈍感で気づいていないのか、友輝は自分がモテていることを知らない。

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