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11/21(月)

秋春side



”起きろぉ。”


冬夏の騒音、もとい、ノイズが響く。だまれ。母さんが起きる。しかも、テンションミニマムで。

時計を見ると、まだ朝6時前。普段ならうちのお姉さまは呑気に惰眠を貪っているに違いない時間だ。

全く、珍しく早起きしたかと感心したらこれだ。

いやはや、何故ここまでハイなのか?


”起きる気がないんなら最終手段しかないよね”


誰に何の断りを入れているのか、さっぱりだよ。


”ていっ‼︎”


布団が吹っ飛んだ。駄洒落?いや、違う。事実だ。


”寒ぃ‼︎”


”そりゃあそうよ。11月も半ばだぜ。しかもこの時間だぜ。暑くてたまるかっ‼︎”


”ドヤ顔で吐くセリフじゃねぇ。俺はまだ寝るから布団返せっ‼︎”


”させないっ‼︎”


”へぇへぇ。して、その心は⁇”


”今日は結以さんのバースデーだぜ秋春。”


”残念。俺は準備済みだ。”


”そこで相談が…”


”相談⁇朝イチに弟の安眠をそりゃあ派手にぶっ壊した我が姉君が?”


”お願いが…”


”お願い⁇朝イチ以下略。”


”懇願があります。”


”続きを。”


”私、四季冬夏は一切合切準備なるものを致しておりません。”


”放課後付き合うぜ。じゃあ二度寝といきますか。”


”りょーです。んじゃまた。”


全く騒がしいこって。布団取り合ってる間にもう6時半やし、朝食でもつくりますか。


惰眠むさぼれなかった。地味にキツい。




冬夏side



秋春はこういうときは用意周到やね。普段なら、ノリ軽い、口悪い、性格悪めって三拍子揃った分かりやすい問題児なのに…。

まぁ、秋春は料理もスポーツも上手くこなすんだけどさ…。




秋春side



朝7時過ぎ。


”完成っ‼︎”


今日のメニューは豆腐ハンバーグと卵焼きと味噌汁。朝から重いかも⁇でも、うちの自称”食べるの専門”なお二方は平気で平らげるから。

冬夏が降りてくる。


”おはよ。”


”母さん起こしてきて。”


”らじゃあ。”


”おはよぉ〜。”


”えらい間抜けな挨拶ですこと。あれでうちのじいちゃんの娘なわけですか⁇遺伝って一体何なのかね⁇”


”まぁまぁ。食べよ。”


”そやね。母さん、今日こそはちゃんとしてよ。奈央におこられるから。”


”母上がフリーズしはりました。”


”ではでは、頂きますか。”


”美味しぃ〜。”


”どうも。”


”ごちです。”


”どうも。って早くない⁇”


”んじゃあ、寝る。”


”寝るなっ‼︎”


”冬夏さんお怒り⁇”


”これ以上奈央ママに迷惑はかけられませんっ‼︎”


”んじゃ、よろしく。”


”冬夏、玲以迎えに行くな。”


”私も行く。”


”あのお嬢さんはいつになったら自分で起きるんだろうか⁇”


”さぁ⁇冬夏が面倒みたげて。”


”それは、秋春のお仕事です。”


”あの人を頂くつもりはございませんよ。”


当分の悩みは玲以の将来かぁ〜。




玲以side



チャイムなったね。そろそろかな⁇今日こそは成功します。


”おはよっ‼︎”


”させねぇよ。”


”つれないねぇ。”


”玲以さんこれ毎日やる気ぃかい⁇”


”プロポーズ⁇”


”ご冗談を。”


”お二方、仲良しなんは結構ですが、夫婦漫才はまたの機会に。時計にご注目。あと15分で仕上げないと遅刻します。”


”だとさ、玲以さんよ。でてくからとっとと着がえろ。冬夏は髪なんとかしたげて。”


”了解っと。”


今日も失敗しました。




冬夏side



”秋春君も冬夏ちゃんもいつもありがと。早くあれを貰ってね。”


”いやです。どっちかというと結以さんのがタイプですから。”


またこのネタですか⁇またなんですか⁇飽きないねぇ〜。


”おはよぉ〜。”


”玲以おはよ。とっとと食え。置いてくぞ。

あと3分で食べないと遅刻します。”


秋春は玲以相手にはドSになるねぇ〜。当たり強い。2人がくっつかないことを願います。玲以が妹になるのは苦行です。


”冬夏さん心の声がだだ漏れです。”


地獄耳⁇心の声がつい??


”ごちそうさま。”


”んじゃあ行きますか。”

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