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第肆話:また?
今回すこし短くなってしまいました。申し訳ありません。
あの村での戦いから数日後、この日も冒険者として酒場で依頼を待っていた。
「えーっと、またでござるか」
「はいぃ……。お願いできないでしょうか……?」
「……」
あのしずくですら、正直嫌だなぁ、という声が出そうなところをぐっと堪えた。
今、目の前にいるのは、モモの母親。
また彼女がいなくなったから探してほしい、そんな依頼をこの人が持ってきたのだ。
(助けたら助けたでぜーったいまた、文句言われるやつじゃないでござるか?!)
しずくでもわかることがなぜ、この人にはわからないのか。
「えーっと、モモ殿も冒険者でござるし、わざわざ探しに行かずとも、そのうち帰ってくるんじゃないでござるか?」
引きつらせながらできるだけ笑顔を保ち、できるだけやんわりと断ってみる。
「お願いします! あの子、今度は大変な目に遭っているんじゃないかって。いいえ! 遭っているって思うんです! お願いします! お願いしますぅうううう!」
しかし無駄だったようで、そう言って詰め寄られてしまった。
「わ、わかったでござるよ……」
(ナミネ殿……、今回ばかりは怒らないで欲しいでござる……。これは不可抗力で……)
結局しずくはまた、モモを探しにいくことになってしまったのだった。




