表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その聖剣、選ばれし筋力で ~選ばれてないけど聖剣抜いちゃいました。精霊さん? 知らんがな~  作者: 溝上 良
最終章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/93

第88話 たぎるな、愛剣

 









 わぁ……。あれだけ綺麗で整然と並べられていた礼拝堂の椅子が、めちゃくちゃに破壊されてるぅ……。

 ぐっちゃぐちゃだ。アルの攻撃によって、無残に破壊された。


 当然、目的の幹部たちは悲惨なことになっているだろう。

 ……死体、残ってるのかな……?


「素晴らしい一撃でしたわ。さすがはマスター。その強大な魔力と圧倒的なオーラ……。わたくし、震えさせられましたわ……」

「ちゅ、躊躇のかけらもなかったわね……。あれで一気に何人死んだのかしら……?」


 キャッキャと濁った眼を見開いて楽し気にしているアンタレス。

 これで、一番勢いのあった強大な宗教アリアス教も終わりか。


 まあ、根絶やしにされたわけではないから細々と残ってはいくのだろうが、しかし元の勢力に戻るには相当の時間がかかるだろう。

 幹部たちは皆死んだら、まずは率いる人が必要になるし……。


 ああ、それはルサリアがいるから大丈夫かしら?

 そんなことを思っていたら、まだアルが臨戦態勢を解いていないことに気づく。


「……いや、まだだな」

「え?」


 死体でも切り刻むの? と思っていたら、驚愕の光景が。

 なんと、幹部たちはまだ生きていたのである!


 しかも、傷一つつくことなく!

 これにはさすがの私も驚かされる。


 というか、私の力を使って誰も死んでいないとか……なんだかむかつく。

 幹部たちの前に、一人悠然と立っている男、ゴードン。


「ふん。何を無様にうずくまっている。顔を上げろ。お前たちはまだ死んでいないだろうが」

「こ、これは……!?」


 見れば、うっすらと光の壁のようなものがあって、それでアルの攻撃を防いだようだった。

 アルの一撃を防げる道具……?


「確かに、強大な力だ。我々の独力では、どうすることもできない暴力。ならば、我々は神の力をお借りする」


 にやりと笑い、ゴードンは誇らしげにその形代を掲げた。


「これこそが、アリアス神のお力だ!」

「お、おぉ……っ!」


 ゴードンの言葉と形代を見て、幹部たちは歓喜の表情を浮かべた。

 その視線を気持ちよさそうに受け止めたゴードンは、形代をさらに高く突き上げる。


「いでよ、神の化身! オルティメウス様!!」


 その瞬間、形代が割れ、強い光が発せられた。

 うぉっ!? 目がっ!


「おー……」


 ようやく光に慣れた目を開けば、そこには一人の整った顔立ちの男がいた。

 とんでもなくイケメンである。光り輝いている。


 そして、背中には真っ白な美しい翼。

 なるほど、人間とはまったく異なる生命体のようだった。


 あまりにも神々しいので、アリアス教の幹部たちはひれ伏してしまっていた。

 平然としているのは、アルとアンタレスくらいである。


 ぼけーっとしながらその男――――オルティメウスを見ていた。


「オルティメウス様はアリアス神の第一の属神。現世に降りられる際には力の制限がかかっているが、それでも我々人間とは比べものにならないほどの強大なお力を持っている。それこそ、天変地異さえ起こしうるほどの力をな! 貴様ら人間には、どうすることもできない!」


 ゴードンはまるで自分の力を語るように熱っぽく言葉を吐き散らかす。

 形代を持ち、それを割ってオルティメウスを召喚したのは自分だという自負があるのだろう。


 それだけではなく、幹部たちにも知らしめているのかもしれない。

 そうやって、自分の教祖としての立場を確固としたものにするために。


 しかし、それはオルティメウスからの不興を買ってしまう。


「……少し黙れ、ゴードン。私はわざわざ降臨してやったわけだが、私の力で威張り散らすお前はなんだ?」

「も、申し訳ありません。オルティメウス様の御威光を知らしめようとしただけでございまして……」

「ふん。まあいい」


 せこせこと頭を下げるゴードンを見下ろし、オルティメウスは興味なさそうに目をそらす。

 えーと、なんだっけ? 属神? 初めて聞く単語だけど、要はアリアスの子分みたいな感じかしら?


 とはいえ、神の一柱であることは間違いないから、強大な力を持っているのだろうけど。

 ……ほら、アル! ごめんなさいしなさい! 私も一緒に謝ってあげるから!


 それか、こっちもシャノンぶつけたら?


「さて、わが主であるアリアス様に歯向かう愚かな人間が、お前らか? 生きて帰れると思うなよ」


 そんなことを言ってくるオルティメウスをしり目に、私は強烈な視線でアルに訴えかける。

 すると、彼はにっこりと微笑んで言った。


「たぎるな、愛剣。神殺しの時間だ」

「いやああああああああああああああああああああ!!」




過去作『自分を押し売りしてきた奴隷ちゃんがドラゴンをワンパンしてた』のコミカライズ4話が、マグコミ公式サイトで公開されました!

https://magcomi.com/episode/2551460909458470279

期間限定となります。上記からも飛べるので、ぜひご覧ください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

殺戮皇の悪しき統治 ~リョナグロ鬱ゲーの極悪中ボスさん、変なのを頭の中に飼う~


別作品書籍発売予定です!
書影はこちら
挿絵(By みてみん)
過去作のコミカライズです!
コミカライズ7巻まで発売中!
挿絵(By みてみん)
期間限定無料公開中です!
書影はこちら
挿絵(By みてみん)
挿絵(By みてみん)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ