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その聖剣、選ばれし筋力で ~選ばれてないけど聖剣抜いちゃいました。精霊さん? 知らんがな~  作者: 溝上 良
第3章 2つの宗教編

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第63話 エッチなシスター

 










 私たちは、賊をズタボロにしたところから一番近い街にやってきていた。

 結構な規模のようだ。人の往来も多い。


 わざわざ街に寄った理由は、食料などを買わなければならないというところも大きいが、何より賊を討伐したということを報告するためである。

 だいたい、ああいう輩は討伐依頼が出されているからだ。


 無論、仕出かした罪の大きさに伴って報奨金とかも変わってくる。

 小さな悪事しか働かない小悪党なら相応の報奨金しかあてがわれないので、あまり強い賞金稼ぎや冒険者が依頼を受けることは少ない。


 だから、意外と大きな悪事を働かなければ、意外と長く生きることができるのが、この世界の悪人である。

 まあ、それは基本的な話であって、アルアンコンビのような天災にも等しいものに押しつぶされることはあるんだけどね。


 あの賊たちは、ご愁傷様としか言いようがないわ。

 そして、この二人はまったく気にしていないけれど、これが私たちの主要な収入源である。


 つまり、賞金首狩りである。

 意外と実入りがいいのだ。


 もちろん、危険であることは間違いなく、返り討ちにあえば命を落とすのがこの稼業である。

 だから、そもそもの数も少ないし、身の程を弁えずに命を散らすことも多いから、これで生計を立てられる者なんてほとんどいない。


 うまくいっていたとしても、仇討などで復讐されることもあるし。


「でも、この二人には関係ない話なのよねぇ……」


 しかし、アルとアンタレスレベルのやべー奴になれば、話は別である。

 まず、二人が強すぎて負けない。復讐に来ても、悪人が断罪されに来たと、二人は嬉々としてぶっ殺すだろう。


「お金もちゃんと受け取ろうとしたらいいのに……」

「見返りを求める善意は、善意ではないぞ」

「そうですわ。求めなくとも、見ていてくれる人は必ずいます。そういう人に助けられることもあるのですわ」

「うーん、この……」


 何だこの面倒くさい人種は……。

 これを他人に押し付けていたら鬱陶しすぎるのだが、二人はそういうことはしない。


 どうしてそこは普通に常識があるのよ。そこもぶっ飛んでおきなさいよ。


「そんなこと言っても、ちゃんと報告してお金は貰うわよ。お金はあって困ることはないしね。それに、あのまま死体を放置していたら、具合が悪いでしょう」

「「え、何で?」」


 本当に分からないと首をかしげる二人。

 どうして死体をそのままにしておいていいと思っているのかしら……?


 今まで大量に死体を作り出してきた二人のくせに、後始末のことをまったく考えていないのはおかしすぎる。


「どうせ動物か魔物か食べるから問題ないな」

「ですわね!」

「あのさあ……」


 自信満々に胸を張るバカ二人。

 魔物はともかく、動物がそれで人間の味を覚えて人間を襲いだしたらどうするんですかねぇ……。


「ともかく、黙ってついてきなさい、生活力皆無コンビ」


 ブーブー言うバカ二人を引き連れて、私は歩き出すのであった。

 ……なんで武器である私が人間を引き連れて歩かないといけないのよ! 意味わからん!











 ◆



 ギルドは、基本的に一定以上の規模の街にはどこにもある。

 何でも屋というのは、この世界ではとても重要なのだ。


 何せ、街の清掃から賞金首や魔物狩りまでするのだから。

 死傷率も半端ないけど。


 そして、往々にしてそこそこにぎわっているのがギルドである。

 冒険者が屯していたりするからだ。


 しかし、この街のギルドに入ったときの私の感想はというと……。


「……なんだか、結構閑散としているわね」


 結構……というか、かなりガランとしている。

 ギルドで働いている職員も、それに比例してとても少なく見えた。


 どこでもギルドというものは多くの人がにぎわう場所のはずなんだけれど……。


「こんなものじゃないか?」

「全然興味ないことにはまったく記憶力とかないわよね、アルって」


 心底どうでも良さそうなアル。

 悪人を殺すことで頭のほとんどを占有されているからだろう。


 可愛そうに……。死ななきゃ治らないわよね、これ。

 そんなことを考えながらも、ガラガラのためあっさりと受付に対応してもらうことができた。


「なるほど、分かりました。ギルドから調査をさせていただいて、確認できましたら報奨金をお支払いさせていただきます」

「ありがとう。ところで、ちょっと気になっているんだけど、この街っていつもこんな雰囲気の場所なの?」


 そう尋ねれば、受付嬢は困ったように顔を歪めた。

 人間が困る顔、私は好きよ。滑稽で。


「そう、ですね。今まではこんなことはなかったんですけどね。最近は、大きな出来事がありまして……」

「あー……」


 私はそこで話を区切ることにした。

 馬鹿正直に困っているとか言われたら、間違いなくアルアンコンビは反応する。


 こいつら、やっていることはやばいのだが、一応善人なのだ。聖剣を使えるし。

 だから、間違いなくこの面倒事にも首を突っ込もうとするだろう。


 そうすると、切った張ったをするのは私である。絶対に嫌だ。


「よし、アル、アンタレス。宿に行くわよ」

「聞かないんですの?」

「聞かないわ」


 ということで、私は馬鹿二人を引き連れてギルドを出ることにした。

 とりあえず、報奨金がもらえるまでは街にいないといけないのが嫌ね。


 その間に、面倒事が飛び込んでこないことを祈るわ。

 ……まあ、さすがにそんなことはないわよね!


 私はそう思い込んで、ギルドを出るのであった。










 ◆



「スープ、いりますか?」

「む?」


 ギルドを出て、すぐに遭遇したのは、炊き出しをしているシスターだった。

 シスター服が身体の線を浮かび上がらせているが、エッチなシスターだった。


 ……ちっ。




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殺戮皇の悪しき統治 ~リョナグロ鬱ゲーの極悪中ボスさん、変なのを頭の中に飼う~


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更新お疲れ様です。 >ボディラインがスケベなシスター 言ったそばからトラブルの元が盗塁王取れるレベルのスライディングで参上しましたねww エロシスター=火種というのは世の中の常識と古事記にも書いてま…
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