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序章 2-3



 それからひと月後、トールン直近のヒューリオ高原で聖龍騎士団を中心としたサイレン正規軍と、ザンガリオス鉄血騎士団全軍とワルキュリア鉄血騎士団・右舷の連合軍が睨み合っていた。


 ここに後々トールン大乱の勝敗を決する『ヒューリオ高原会戦』と呼ばれこととなる一日が始まった。


 当初数の上ではサイレン正規軍たる『トールン守備軍』の方が勝っていたのだが、この一月で形勢は逆転していた。

 進軍を始めた頃は一旬もあればトールンへ迫ると思われたが、予想に反して一月以上にも渡る時間を掛けて敵は進んだ。


 ゆっくりとトールンへ進軍する途上で、次々と地方騎士団や民兵を吸収した叛乱上洛軍に対し、正規軍からは脱走者が相次ぎ、残存しているのは殆どが聖龍騎士団のみになっていた。

 脱走した兵たちは大半が鉄血騎士団へ身を寄せており、数の上でもバッフェロゥ伯を総大将とした鉄血連合騎士団を核とする『叛乱上洛軍』が有利になっている。

 すべては戦略の魔術師と言われる、ヴィンロッド伯爵の策略であった。


 トールン市全体を要塞化して、数に劣る不利を補うため狭い地域を利用した市街戦に持ち込むという策も検討されたが、そうすれば市民及び歴史的建造物に大きな被害が出るということでその案は却下された。

 常套手段を採るとすれば、一も二もなく市内での籠城が最上策ではあるが、イアンとトールン防衛騎士隊のセルジオラスがそれを強行に拒否した。

 市民に被害が出ることを、なによりも嫌ったのである。


 トールンを守護するということは、すなわちトールン市民を守るということでもあるのだ。

 トールン育ちの二人にとって、この美しい公都が戦火に見舞われるなどというのはあってはならない話しであった。


 同じ籠城戦であっても、市内を固く守り敵を寄せ付けずに、外からの救援部隊と挟み撃ちにしてトールン近郊で撃破するというのなら構わないが、今回籠城すれば市内そのものが戦場となってしまう。

 そうなれば一般市民に、どれほどの被害が及ぶか予想もつかなかった。

 作戦立案をしたイアンにとって、敵側に寝返った兵数が予想をはるかに超えたのがすべての誤算となった。



読んで下さった方皆様に感謝致します。

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