表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すばやさに極振りした猫〜VRMMOで最強目指す〜  作者: 翡翠 由
第一章 ゲームを始めました
7/46

5話 猫の決意

明日は予定が入っていて投稿できません…。

申し訳ないです。


本日二本目です。

「ストップ!ストップネ!ここまでくればいいから…もう降ろしてくれなのネ……」


 やけにぐったりとした猫さんをそこら辺に投げ飛ばして、私は口元をふく。


(猫咥えるのは流石に抵抗があったけど、手で持っていくこともできないしこうするしかなかったんだよ。だから、そんなぐったりしないでおくれ!)


 今にも死んでしまいそうなほど、ぐったりしてしまった猫さんを見ながら、私は死んでいないように神に祈る。


「まったく……投げ飛ばさなくともいいのにネ。あちこち怪我したのネ」


「にゃ〜ん……(ごめん……)」


 私は頭を下げて、謝罪の意思を精一杯伝える。


「別にいいネ」


 気にしていないかのように、そっぽを向いてしまった。


「にゃにゃう?(絶対怒ってるよね?)」


「怒ってないネ」


 そう言って、猫さんの前に行こうとするがまたまたそっぽを向かれてしまった。

 絶対怒っていますよね……。


「にゃん(ごめんなさい)」


「ま、謝るなら許してやるネ!」


 いや、やっぱ怒ってたんかい!

 悪いの完全に私だけどさー?


「に、にゃあにゃ!(そ、そんなことより!)」


 どうにか話を逸らそうと強引に切り替える。


「にゃあにぇ?(ここどこかわかる?)」


「あ〜うちのテリトリーネ。とりあえずもっと奥に進むネ」


 そう言って、ズカズカと奥に見えた細道の方に入っていく。


「にゃあ!(待って!)」


 見えなくなりそうになり、急いでついていく。



 ♦︎♢♦︎♢♦︎



「もうすぐ着くネ」


 その声でようやくか…ため息を吐く。

 ここまでくるのに約十分……いや、遠すぎでしょ!


 テリトリー入ったとかいうからもうすぐに猫さんの住処まで行けるかと思いきや、まさかの展開でした。


 EFO始めてから驚くことだらけだよまったく。

 私の心臓ちゃんと持ってくれるかな?


 本気で不安になってくる。

 私はVRゲームで死亡という、新聞の見出しに乗っているところを想像して、震える。


 ま、まあ!そんなことある訳ないよね!

 思考を切り替え、私は猫さんの後についていく。


 そう言えば、名前も教えてないし教えてもらってないな…?

 ついたら教えてもらおうっと!


 友達付き合いは大事っていうしね!

 そもそも話せる人とすら話せない私としては、こういうところで友達を増やさねばいけないのである。


 猫さんはNPCだろうけど、友達が0人より全然まし!

 猫と友達って、ゲーム始める瞬間まで誰が予想できただろうか?


 いや、誰一人としていないはずだ!


 それにしても、多分私運悪いわ。

 たまたま、一万人目にログインして、たまたまガチャ爆死って…。


 こういう時って、チートな能力を手にしたりするってもんでしょ?

 なのに私ときたら………。


 そんなことを考えいると、目の前にいる猫さんがとまる。

 言いなり止まったもんだから猫さんにぶつかってしまった。


 その時、ちょっとだけ猫さんが前に出てしまい、そこで小声で猫さんに文句を言われる。


「ちょっと……後ろ下がって…。下がってネ!」(小声


 狭い細道から、少し広い場所が見えてきたのになんで下がろうとするのか理解できなかった。


「にゃ〜?(なんで?)」


 私は下がらずにずっと細道の出口から動かずに、その場で質問をする。


「お〜?どうしたっすかパイセン?そこに突っ立って…」


 奥の方から誰かの声が聞こえる。


「あ……終わったネ…」


 すごい絶望したような震えた声で、呟く。


「パイセン!早くきたらどうっすか?」


 そうして、ゆっくりと猫さんは前に進んでいく。

 それに合わせて私も進んでいく。


(お主は止まってネー!)


 という猫さんの心の叫びは私には届かず、非情にも私は声の主に向かって自身の姿を晒す。


「あ…!ほーん。ふむふむ…」


 私のことをじっくりと観察してくる白い猫。


「にゃ?(なんですか?)」


「ふむむ……」


 そのまま観察を続けていた猫は猫さんの方に向き直る。

 なんかすっごいニヤニヤしていらっしゃるんですけど?


 観察してきた白い猫は私と猫さんの方を交互に見て、思いっきり悪い顔をしている。


「あ……もういいネ?おれはそろそろ失礼するネ…」


 逃げようとする猫さんを前足で食い止める。


「ちょーっと待ってくださいっすパイセン♪」


 いい笑顔でそう言う猫。


「にゃやにゃ?(あなたたち夫婦?)」


 私がなんとなくそう見えたため、放った言葉に反応をして、白い猫がこちらを向く。

 一方、猫さんは固まったまんま動かなくなってしまった。


「やだなーそんな訳ないじゃないですかー。パイセンとあなたのお邪魔はしませんって〜」


「にゃお?(お邪魔?)」


 もう白い猫が何を言いたいのかよくわからなくなってきた。


「惚けなくてもいいですけどー。まあいっか!」


 そう言って何事もなかったかのように去ろうとする白い猫。


 そして、最後に爆弾発言を投下する。


「二人ともお幸せに〜。あ!パイセンの部下にはパイセンの好みを広めておきますんで!安心してくださーい!」


「「にゃ!?(はい!?)」」


「息っぴったり!じゃあね」


 そして、私たちのきた細道とは反対側の道で白猫は帰っていった。


「にゃにゃ?(なんだったの?)」


 私も空気を読んで何を言っていたのかわからないふりをする。

 猫さんが哀れに感じてきたのは内緒である…。 


「あ…あはは。おれも、よくわからないのネ…」


 そう言って、猫さんは冷や汗を垂らしながら歩いていく。

 歩いてく先にあるのは、小さな寝袋だった。


 人が寝るようなので、猫からしてみれば十分広いのだが、目線が変わっただけでかなり思考も猫寄りになってきた気がする…。


「おれは、もう寝るネ。今日は…どっと疲れたのネ」


 そう言って、寝袋に入っていった。


(え?私はどうすればいいの?)


 そう疑問に思った時、頭の中に声が響く。


 《特殊クエスト・猫の抗争を進めるためのレベルが足りません。レベルを5以上に上げてから再度出直してください》


 と、アナウンスのような声が響き渡る。


「にゃ!?(レベルたらんの!?)」


 クエストにレベル制限があるなんて…。

 まあ、それもそっか。


 レベル低くて敵を倒せないのを運営のせいにされたくないってことだよね。

 気持ちはわからんでもないけど、私の場合、かなり鬼畜な難易度だぞ?


 レベルを5あげるのに私、どれだけ時間をかければいい訳?

 だってさ、レベルをあげるには経験値なるものを手に入れなければいけないんでしょ?


 敵を倒したりしてさ。

 その敵すら倒せないと思うんだけど?


 素早さ極振りした猫が勝てるのなんて同じ猫くらいでしょ!

 ましては、モンスターに返り討ちにされるのがオチってこと。


 ゴブリンすら倒せないでしょ絶対…。

 攻撃が当たらない分私は倒せないと思うけど、私も倒せない…。


 やっぱ無理でしょ。


 私はどうにか猫さんを起こせない金袋の中を覗いてみる。


「にゃ〜(お〜い)」


 猫さんの頭に猫パンチをしてみてもダメだった。

 絶対怒って起きると思ったのに…。


「にゃお〜ん……(仕方ないのかな〜)」


 私は起こすのを諦め、どうにかしてレベルを上げる方法を考える。


(うーん。思いつかん!)


 何気に方法が少なくて、大変だ。

 だけど、そんなところで諦めたりなんかはしない。


 私は運営を見返すんだ!

 絶対強くなって、私のこの鬱憤を晴らしてやる。


 根性論でどうにかしよう!

 楽観的な性格になろうとさっき決めたばかりじゃないか!


 そう思って、私はどこか狩りができる場所に向かおうとする。


「………」


 眠い!


 何気に一時間はやっている。

 ゲームに慣れていない私からするとかなりの重労働で…。


「にゃにゃう(先に寝てからにしよう)」


 頑張るとは言っても眠かったらモチベ上がらないし…。

 なんと言っても、夏休みはまだまだあるのだ!


 時間がある中で休んでおかないとね!

 私はそう思い、ログアウトをしようとする。


(明日はいい日になりますように……)


 そう、信じてもいない神様に切実に願いながら、私の意識は別の場所で覚醒するのだった。

続きが気になるという方はブクマ・評価をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ