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すばやさに極振りした猫〜VRMMOで最強目指す〜  作者: 翡翠 由
第一章 ゲームを始めました
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1話 アバター作成

GWでコロナはやると思うから、気をつけてください!

「ただいまー」


 私はオートロックのドアを開け、自分の家の中に入り、急いで部屋に向かって行く。


 部屋に入り、木製の床をドタドタと歩き、部屋のベットに向かってダイブした。


「んはー!やっぱり一人暮らしは最高だよね!」


 何をしようとも、怒られることがないこの最高の空間に癒されつつ、私はすぐさま行動に移る。


「早速インストールして遊ぼう!」


 私は小さなダンボールを開封する。

 机の上においてあるペン立ての中からカッターを取り出し、ちょうどいい長さの刃をだし、ダンボールに突き立てる。


 ザザザッ、という音がダンボールを切ることで、私の部屋に響く。

 静かな部屋の中で響くその音を、私は楽しみながらゆっくりと開けていく。


「………いよっし!これで開けられるかな〜」


 ダンボールに封をしてあったガムテープを切り終わり、私はカサカサと音を立てながら開ける。


「おおー!これがEFOのパッケージ………案外、ファンタジックなんだね…」


 そこに見えたのは青い縁取りの中にある、大草原を背景に、聖騎士?のような爽やかな男性が写っている。


 その後ろ…というか右側にその仲間たちと思われるキャラクターたちがたくさん写っていた。


 スキンヘッドの男性に、大きな帽子をかぶった赤髪の女の人や、気弱そうな神官っぽい女の子…。


 他にも、槍を持っているキャラクターやら、サムライのようなキャラクターまで、様々な種類がいた。


「勇者パーティー的なやつなのかな?それにしても人数が多いような…。それとも、プレーヤーがなれるクラスが全部描かれているってことなのかな?」


 疑問に思いつつも私は『まあ、そんなのどっちでもいいか!』と、考えることを放棄し、一番気になる中身の方をチェックしにかかる。


「どんな感じなのかな?」


 VRゲームが初の私はソフトがどのようにして売られているか知らないのだ。

 そのため、パッケージの中身がチップのような従来のものと一緒なのかどうかすらもわからない。


 パカっと私はふたを開き、中身を確認する。


「これは……バーコード?」


 中に入っていたのはチップではなく、バーコード…QRコードの横バージョンみたいなやつ…スマホなどで読み取るようなものだった。


 そして、バーコードの横には何やら文字が書いてある。


「※注意…このゲームコードは一度しか使用できません。転売や、共有などの対策措置としてそうさせていただきました。ゲームをご購入された皆様に深く感謝するとともに、ご理解とご協力をお願いします…。是非ゲームをお楽しみくださいませ!…か」


 一通り文を読み、その下に書かれている続きと思われる文は無視する。


「これってどうやるんだろう?」


 ゲームコードを見つけたのはいいとして、これをどうやってVR内に入れればいいのか考える。


 手にVRゴーグルを持ち、色々と試行錯誤する。


 ゲームコードをゴーグルにくっつけてみたり、電源をとりあえず入れて、耳の部分に当ててみたりとしてみたが、あんまりうまくいかない。


「どうすればいいのかしら?」


 そう悩みながらも試行してみていたら…


「あ…できた!」


 目の部分をバーコードの押し当て、数秒間そのままにしておいたら、ピコンという音がしたので、多分できただろう。


「お?これでできるってことかな…?」


 すぐさまベットに寝転がってVRを装着する。


「あ…そういえば、インストール時間があるから意味ないかな?」


 そう思いつつも、なぜか真っ暗になっている画面を眺めることをやめない。

 その瞬間画面に光が戻る。


 そして、私の体の意識はゲームに吸い込まれるのだった。



 ♦︎♢♦︎♢♦︎



「えーっと……ここはどこですか?」


 目の前…辺りには白い色の何もない空間が果てしなく広がっている。

 地平線の果てまで、その先があるであろうこの場所は、一体どれだけ広いのかと疑問に思う。


「もうダウンロード終わったの?早すぎやしない?」


 色々と疑問が残るのだが?


「最近のゲームすごいのね…」


 と結論づけ片付ける。


「はじめまして!プレーヤーさん!私はこのEternal fantasy onlineの世界にやってきたプレーヤーさんを導く役割を担っているアリーです!」


 いきなり目の前の空間から現れた少女…妖精?のような羽を持つその少女がいきなりはないかけてくる。


「では、早速………すみませんプレーヤーさん。お名前を伺ってもよろしいですか?」


 私の目の前にまた何かがいきなり飛び出してくる。


「うわ!」


『お名前を入力してください』と表示されて、その下に何も書いてない黒いバーが出てくる。


「あー。名前入力ね。はいはい…どんな名前にしようかな?」


 自然な流れで入ってきたため、驚いてしまったが、私はすぐに状況を理解して名前を考え始める。


「んー。特にしたい名前とかないんだよな…。本名でいいかな?」


 本名バレとか色々問題があるっていう人もいるかもしれないが、私の本名が知られても別にどうでもいいので、そこが決め手になった。


「『エミ』でお願いします」


「はい!わかりました!」


 アリーに要望を告げ、私はその他設定を行う。


「えーっと、音声ボリュームは現実と一緒で…。それで…グロ表現?ポリゴンに変更っと…」


 そして設定を済ませて、ログインを始める。


 その時…


「おめでとうございまーす!」


「え?」


 いきなりのアリーの声に再び、驚く。


「えみさん!あなたがこのEternal fantasy onlineへのアクセスログイン数…一万人目です!」


「は…はあ」


 だから何?と言いそうになる私にアリーの追い討ちがやってくる。


「一万人目記念として、特別措置ガチャをエミさんに配布したいと思います!」


「はああ!?」


 いきなり過ぎて何を言っているのかが数秒の間、理解できなかった。

 私がそう理解できていない間に時間は進んでいく。


「!?」


 再び、目の前に何かが現れる。


「…ガチャ?」


 十連という文字が視界を引きつける。


「え?これって無料?」


 無料という言葉に目がない私としては、これはうれしいことだ。


「ねえ。これって引いても無料なの?」


 アリーに聞いてみる。

 おそらくアリーはAIだろうからきっとこういう質問には応えるようになっているはずだ。



「はい!運営彼の提供ですので、完全無料です!」


「引きます!」


 即決をし、私は速攻で十連ボタンをクリックする。

 視界から十連の文字が消え、演出がかかる。


 そして、そこには様々なアイテムが並べられる。


「守り手の………読むのめんどくさ!」


 そう思い、私はあまり内容を読むことをせずに、受け取るのボタンを押す。


「ありがとうございます!」


「こちらこそ!なんかよくわからないけど…得した気分!」


 私はアリーと会話を交わしたのち、アバターを作ろうとする。

 だが、それは()()()()()()()()()()()


「あ!言い忘れてましたが、アバター設定はエミさんはできません」


「はい?」


 心からの素の声を出し、アリーの言葉を疑う。


「先ほどの十連で新たなエミさんのアバター…種族…メインクラス…初期スキルを決定されたため、二つ目を作ることはできません!」


「へ!?そんなことどこにも書いてなかったよ!?」


 私は自分の記憶を思い起こす。


「書いてあったじゃないですか。星4の『ランダムアバター』というカードアイテムを受け取ったじゃないですか」


 そこで私は自分があまり文を読んでなかったのを思い出す。


「あの…ランダムアバターって自動で使われるの?」


「はい!基本的には速攻で使われます!ちなみに、『ランダムアバター』には当たり外れがあるんですが………」


 え?ちょっと、なんでそこで詰まってんの?

 私は嫌な予感を感じる。


 その予感は当たったしまったわけで…。


「エミさんのは……はずれですね…。大丈夫ですよ!人一倍努力すれば、どうにかやっていけ……生きていけますよ!」


「待って!どういうことなの!?」


 生きていけます!って訂正するのやめて!


「で、では!早速ゲームを始めますね!」


 私の怒気を感じ取ったのか逃げるようにゲームスタートを宣言する。


「あ…ちょっと!逃げるなー!」


 そうして私は、意識が眠るように落ちていったのだった。

続きが気になるという方!


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