ギルド説明
主人公の名前出せました!
母さんがギルドマスターという人の所へ行ってしまったので、僕はこの場に1人残されてしまった。もちろんもともと1人で行動するつもりだったんだし? 不安になんて感じていないんだよ? ただ中途半端に放り出されてしまったので少しだけ混乱しているだけだ。とりあえずさっきまで母さんと会話していた女性がまだその場にいるしこの人に色々と話を聞いてみるところから始めようかな。
「あの…」
「はい、あっ このギルドの説明ですか?」
すごい…都会の人は人の心も読めるのだろうか? いや…違うな。さっき母さんが頼んでいたからだ。ちょっとだけがっかりしつつ僕は女性の言葉にうなずいた。
「流石に入り口での会話は邪魔になりますので、こちらで話しましょうか」
「わかりました」
女性に案内されるまま僕は後をついて行った。母さんが見てたらちょっと怒られてしまいそうな光景だな。「知らない人の後をついて行っちゃいけません!」とかね。
「ではようこそ冒険者ギルド『レント』支部へ。そして初めまして受付担当のシアリカと申します」
「はい! 初めましてディアンですっ」
「このギルドの説明をさせていただきますが、ディアンさんはここへは何をしに来ましたか?」
にこやかに説明を始めたシアルカさん。少しだけ言いにくく感じたけど嘘をつくのもどうかと思うし、ちゃんと言わないと必要な内容を教えてもらえないかもしれないので、僕は正直に話をした。
「宿に泊まりたいのですが、お金がなくてですね…」
「つまり買い取り希望と言うことですね」
「はいそうなります…」
「じゃあまずは買い取りについてから説明いたしましょう」
「お願いします!」
僕は元気よく返事を返すとシアリカさんの言葉に耳を傾けた。その内容によると買い取りというのは専用の『買い取りカウンター』で売ることが出来るらしく、一般の買い取りとこのギルドに所属している人とで買い取り金額が違うということを教えてもらった。
「例えばこのスライミーの魔石。普通の買い取りだと10ミルなんだけど、ギルド所属だと12ミルになるの」
「結構違うんですね。ということはギルドに所属したほうがお得ってことですか?」
「まあそうなんだけど…これも登録するかはその人の生活によってはお得ではないかもしれないわね」
登録したほうが売値が増えるのにお得ではないとはなんでなんだろう? 首を傾げながらシアルカさんの次の言葉を待つ。
「まず所属するのにカードを作って登録するんだけど、この登録料が10ミルかかるわ。これからもよく利用するならいいけど一回きりだというならどう?」
「微妙ですね…」
「うん。そしてその登録なんだけど、10日に一度はここに張り出されている仕事をやらなければならないの。これを3回さぼると登録が抹消されカードの効力を失うわ」
「なるほど~…つまりここの仕事をやらない人は登録をする意味がないということなんですね」
僕の言葉にシアルカさんが頷いている。仕事か~ 町で暮らしていくなら何か仕事しないとダメなんだよな。
「あのっ ここの仕事って誰でも出来る内容なんですか??」
「そうね…出来る物もあれば出来ないものもあるから、気を付けて選べば問題はないわよ」
「じゃあ登録します!」
やった! これで仕事ゲットだ!!