EXTRA STEPS.+~前半部分からのあれやこれ~
STEP1-4、ツイブレについて、というか黒歴史なので削られたサキの回想
買ってもらったばかりのコミックスを、ふとんの中に懐中電灯仕込んで兄貴とこっそり読んでいたら、案の定見つかってこってり叱られた。
念願のゲームを買ってもらったときには、家族が寝静まった頃を見計らってこっそり徹夜でプレーしようとして、ゲーム機を封印されかけたりした。
勇者二人のマスコット人形のついた限定ストラップが発売されたときにはもうほしくてほしくて、ひっくり返って駄々をこねたりもした。
さらには……あれっ、なんかこれ、黒歴史ばっかのような?!
いや、まあ、気にするのはよそう。
神だって子供のうちはダダをこねるのです。
冗長になるので泣く泣く削りました。(T_T)
* * * * *
STEP1-4、ボツバージョン。サクとナナっち、ぽかぽかの会話
「で、お前たち。これからの予定は?」
「あっ、はいっ。俺、じゃなくて僕、は午後からロクに……七瀬と『営業』に行く予定です! 訪問先は、七瀬から提出のとおり、……」
かしこまってナナっちが答えると、サクは包み込むような微笑みを向ける。
「そんなにかしこまらなくていいんだぞ、三島。
まあ、ゆっくり慣れてくれればいいが。
訪問先は七瀬か。無理のない範囲でいいからな。なにかあったらすぐ連絡を入れろよ。
此花は?」
「えーと、俺はサクの用がなければ」
「あるから却下だ」
「えー!」
サクのやつ、ナナっちのときとずいぶん扱いが違わないか?
「違えているのだ。
同行させてやれずすまんな三島。此花には別件でうんとこさ働いてもらわねばならないのでな」
「いえ、お気遣いありが……ありがとう、メイちゃ、じゃなくてえっ、と……」
「ふふ。……気をつけろよ」
「はいっ!」
詰まってもじもじしてしまうナナっち、微笑ましく送り出すサク。どこか、兄弟みたいなぽかぽかしたやり取りだが、見守る俺の背筋は冷たかった。
この、遠慮というものをどこかに忘れてきたシスコンドSが『うんとこさ』っていう仕事って一体。もしや、女装アイドル活動で世界征服でもさせられるんじゃなかろうか。
どうしよう。逃げようか。
おそるおそる奴を見ると、奴はのたまった。
「少し早いが、まずは飯だ。話はそこでにしよう。今日は、わたしのおごりだ」
「はいっ!」
反射的に答えてしまった俺を、いい笑顔でひきずる奴。
「よしよし、ではじっくりと話をしような。」
「ひきょーものー!!」
サクとナナっち『は』ぽかぽかです。サキはガクブルです。
サクがまだナナっちを『三島』って呼んでいる……という設定で最初に書いたバージョンですが、後がうまくつながらないのもあり一旦削ったらまんま没になりました。
まあ、基本線はかわってません。
一同「えっ」
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STEP4-1、アズたんの挑戦動画のあたりから隔離しました。
さっそく某有名動画サイトにアクセスしてみると、すさまじい速度でコメントが流れていた。
『ちょww』
『七瀬終了のお知らせktkr』
『なにこのDJ犯人ウwwケwwるwww』
『マジこれ』
『つかアズール? ての? ぶっちゃけイケメンじゃね?』
『シノケンて俺近所だ見に行くわ』
『おにーさーん顔見せてー』
『グラサン取ったら目が「3」だったら笑う』
『wwwwwwwwww』
『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』
こんなんブッこんだらもはや軌道修正できない自信しかないッ!
* * * * *
STEP4-3、シノケンに向かう車中のボツシーン~運転中は前を見ましょう~
……だめだ、これ以上は何も浮かんでこない。
お手上げとなった俺はそれを告げると、なんとはなしにニュースサイトをチェックしてみた。
そして、ブラウザを即閉じた。
流れるように更新されるコメント欄には、心無い言葉があふれていたのだ。
兄弟七人もいるんだからさっさと行けよ誰かだの、七瀬当主やめればいい話なのになんでそれしないの? だの、子供を犠牲になんてサイテー七瀬滅びろ、だの。
たしかに、当主リタイヤすれば終わる話、というのは一理あるかんじだが、きっとそれをすれば奴の罠にはまるのだろう。それも、最低最悪の。
それ以前に、ここまで罵倒をぶつけるなんて、いくらなんでも――
ふと横を見れば、ナナっちも同じようにウェブブラウザを起動している。
あわてて手を伸ばし、画面を隠した。
「えっ?
サクやんどうしたの、急に手なんか握ってきて」
ナナっちは驚いた様子で俺を見る。
見れば俺の手は、画面を隠そうとした弾みで、スマホごとナナっちの手を握っていた。
「……あ、あー。
いや。今はさ、突入に向けて精神統一など、なさっていたほうがいいかなーと、咲也さんは思うのでありまして……」
くそう、なんだこれ。これが女の子相手だったらまるっきり手を握るための言い訳じゃないか。なんかロク兄さんとシャサさんと渡辺さんが(前見てお願い)おめめキラキラしてるし!
俺は声を大にしていいたかった。違う、違うんだよ! だいたい俺にはスノーが……
「確かにそうだな。ありがとサクやん」
ナナっちはしかし、純粋な笑顔を俺に見せ、俺の手を握り返してくれた。
ああ、さすがは我が心の友。まともなのはお前だけだよ!
っていうか、こうして手を握っていると、なんだかほんとにすごく落ち着く。
ナナっちも、ほっとしたようすで目を閉じている。
俺も、ナナっちにならって目をつぶった。
若干、仲がよすぎるかもしれないけど友達同士です。
* * * * *
STEP4-4、シノケンに向かう車中の会話からの風評被害。ナナっち、ロクにい、サキの会話。
「ナナキ、か。
あいつ、前世の俺とどんな関係だったんだろう。
あいつさ、出会った頃一度俺のこと『ナナキ』っていってきたんだ。
そんときはぜんぜんまったく記憶なかったからわかんなくって、ぼーっとしてたらあいつ、なんかすごく……なんだろ。しょぼくれた感じだった」
「「あいつが?!」」
俺たちは声をそろえた。
「ほんとうか奈々緒?!」
「なんていうかあいつ、全財産入った財布なくした上にケータイトイレに落としてついでにPCの秘蔵お宝映像が知り合いとかに全流出しても完全ノーダメージっぽくない?!」
「俺もそう思う。
だからいまだに信じられないんだけどさ。……
俺も奈々希だったってこととか、そのくらいしかまだ記憶戻ってなくって。」
Aさん「訴訟も辞さない」
* * * * *
STEP5-1くらい。サクの『パフォーマンス』直前に入ってた渡辺さんのボケ。
くすくす笑う渡辺さんは、しかしすぐに声音をマジメなものへと変えた。
「着きました。
……始まりますよおふたりとも。シートベルトきちんと締まってますね? 眼鏡と入れ歯は外しましたね?」
「「どっちもしてないです。」」
「…… てへっ?」
まさかの天然ボケ属性もちだった渡辺さんがてへぺろ(ガチやる人がいるのを今日俺は始めて見た)かますと同時に、それははじまった。
なんでこうなった……。
* * * * *
STEP6-3。七瀬の騎士を“作る”ため、何でナナっちを狙ったか。サキがアズールに詰め寄ったはいいが……。
「何でナナっちなんだよ!」
「そりゃー、若い方が素材がフレッシュでいいし? つか妻子もちにそーゆーことさせちゃう気? 奥さん子供泣かせるの? わーひっどーいサクちんひっどーい」
その一言で、女性陣の視線がいっせいに俺に突き刺さった。
「ちがっ、ちがうから!! そういう意味じゃないから!!
ってか、お前ならうまくハナシすりゃ、七瀬にいる間に一人ぐらい味方にできたんじゃないか。それを、嫌がってるナナっちのキモチへし折ってとか、不自然だろ!」
「んー。ハナシしたけどロクちんのってくんなかったんだよねー。
俺的にも既婚者はやっぱアレだし、となると相手はそんときロクちんしかいなかったんだけどさー、いくら誘っ」「それ以上しゃべるな外道。」
そういう意味じゃないのに!! 語弊っておそろしい(遠い目)
これも冗長になるんで削ったシロモノ。
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STEP6-3。↑のつづき。七瀬は下の子ほど力が増すから、素材としてナナっちを狙ったんだ。と聞いてサキ、ブチぎれる
それを聴いた瞬間、俺の体は動いていた。
水槽とアズールの間に立ちふさがる。
スノーは七瀬の八番目。そして、俺の半身。二重の神の力を持つ存在。
そして女性。アズール自らが子を作ることのできる存在でもある。
これが狙われないわけがない!
「……えっと、サクちん。俺いくらなんでも赤ん坊はちょっと」
「赤ん坊はいずれ大きくなるだろっ!」
俺の中で何かが煮えたぎる。
「それにそいつ俺が受精卵作った、いわば娘なわけでして」
「お前にそういうタブーがあるとか信じられない!!」
周囲の空気が熱く、熱く帯電しはじめる。
「それに野郎の半身がいる時点で既婚者だから!!
既婚女性は未亡人に限るからね俺!! 絶対だから!!」
「ほーうそうか、つまりは俺を葬ってそれからスノーを……そーいうことか、てめえ……」
一歩を踏み出せば、床板はずん、と音を立て割れとんだ。
「ちがああああ!!」
サキは朱鳥で一番怖い男になってしまったようです。
しかし実際アズールは、本当にそれは考えもしていませんでした。理由はいずれ明かされる予定です。
* * * * *
STEP6-3。ナナっちがチカケンに駆け込んできたはいいのだが……
「あれ、サクやん! なんで二人いるの?」
「え?」
ナナっちが開口一番のたまったのはそんな言葉だ。
見れば、ナナっちの脇には俺のシャツを着た御影さんがいた。
ちなみに、俺たちの胸囲はたぶん1m近く違う。つまり……
「逆にどうやって着たんだよそれ!!」
「咲也殿の愛がそれがしに奇跡を起こしたのですっ!!」
「うそだそれ物理だ完全に!! ああああ、俺のシャツー!! もうだめだあああ!!」
「リコンストラクションかければいいんじゃない?」
「あっそうか」
さすがシャサさんは冷静だ。
「………………」
だがそれをきくと、なんか御影さんはしょぼーんとしてしまう。
「あー……やっぱ、あげるから、それ」
とたんにぱああっと顔を輝かせる御影さん。四天王最後の一人的な威厳どこいった。
「え、このひとサクやんじゃなかったんだ」
「ですから先ほどから何度も申しておりますように、それがしはいずれ咲也殿の犬となるべく定められた男にござると」
「いっいや犬は!! 犬はいいから!」
「ぬ、ネコと仰せか!!」
「逆にどうやってなるんだよ!!」
「それは……」
とたん、なぜかもじもじしだす初老の筆頭四天王。そして周囲の視線が俺に刺さった。
「……え? なに? なんで俺いろんな目で見られてんの?! ねえ!!」
「おっきーネコちゃん……そのはっそうはなかったわー……」
「咲也さんにそういうご趣向が……意外でした……」
「悪いとは言わないよ! わるいとはね☆」
「むしろがんばれ!」「応援してる!」「録音よろしく!」「なんなのぉぉぉぉ?!」
ねこみみマッチョダンディーか……
わるいとはいわない。むしろ(ry
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MIDDLE STEPS 小さな大団円~亜貴の場合より。蒼馬おじさんが買ってきたケーキを喜ぶ風呂上りのアズール。なお、タオルはログアウトしている模様です。
「にゃあああ! ケーキやったー! 夜中のケーキサイコー!」
「お前完っ全にキャラ崩壊したな……ていうか着ろよ服! 食わせないぞ!!」
アズールは急速成長のせいで、童心が残っているのです(遠い目)
っていや、誰ですかこれ書いたの。私だ!!
~後半分につづく~




