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6話

あっあたまがぁー

はい。熱です。インフルじゃあないんですけどしばらく寝込んでました。今もそうなんですけどとりあえず更新させていただきました

「すっすごい……」


「これは……常識なんて狭いものだと改めて気づかされるね……」


時間は少し遡る



----------




「俊!遊びに行こう!」


「断る。休日の朝に呼ばれて何事かと思ったらこれか……」


「なっ私と俊の仲じゃないか!」


「ならその仲で友人を休日なんだから労わろうという気はないのか?」


「それとこれとは別だよ!いいだろう?私も久々の休みなんだよ」


「ならお前も寝てればいいじゃないか」


「もうここ最近は討伐の時くらいしか身体を動かしてないんだよ!もうデスクワークばっかり!」


「そうか……大変なのか…」


「そうだよ!わかってくれたんだね!」


「あぁ…じゃあ……帰るわ」


「はい?」


俺は誠一のどこか抜けた声を無視して家に転移する。


「さて、ねる「戻って来てください」うぉ!?」


突然現れた楓に俺は再び誠一の元に戻らせれる。


「ひどいじゃないか急に帰るなんて」


「面倒だからな。というかなぜ楓が転移できる?」


「教えたからに決まってるじゃないか。今みたいな時とかに便利だからね」


「そんな理由でか……」


「それよりも俊は最後まで話を聞いてくれよ。僕は別に君と街にお出掛けに行こうとかいうつもりはないよ。男子高校生と社会人の男が街中でデートなんて私でもその危険性はわかるよ。私が言う遊びはね。

『人外魔境』で暴れることだよ」


「なんだそれは?」


「日本にある孤島のいくつかは人類未踏の地であり、妖怪たちの住処となっているんだ。まぁそこにいるやつらは縄張り争いやらで常に争って蠱毒のようなものを常につくっているんだ。だからうじゃうじゃと強い妖怪がいる。どうだい人外魔境だと思えないかい?」


「それは……楽しそうだな」


どうやら俺の闘争本能に火がついたみたいだ。異世界から帰ってきて、本格的な戦闘は一度もしていないからな。これは少し楽しめそうだな。


「どうだい?行く気になっただろう?」


「あぁ。それはとてもいい遊びになりそうだ」


「なら行くよ!」


こうして話の冒頭に戻る




----------




「次だ次!」


「落ち着け俊。もう近くには居ないよ」


俺は周囲を見回して付近にはもう妖怪はおらず、あるのは妖怪だったものだった。


「それにしてもなんていう馬鹿げた力なんですか…」


今回誠一の世話をするためについてきた楓が呟く。


「本当だね。まさかここまでとは……あっ私の分が残ってないじゃないか!俊!次の妖怪たち探しに行くよ!」


そう言って俺たちは次の妖怪たちの集団を探して歩き出す。


だけど俺随分興奮しちまったなー。やっぱりストレス溜まってたのか?まぁ異世界からこっち戻ってきてからはあまり戦ってないから、もしかしたらそれが原因?なんか俺いつのまにか戦闘民族化してないか?


「さて、次は……この気配からするとあっちかな?さぁ行くよ!」


「妖怪の気配ってどうやって掴むんだ?」


俺は誠一に質問する。


妖怪の気配。これだけは未だに掴めない。もちろん攻撃されたりすると俺の危険察知に反応するんだが、今のように遠くにいる妖怪を見つけることが出来ていない。生物ならば異世界で散々戦ってきたおかげですぐにわかるんだけど、妖怪は生物じゃない。だから気配を掴めないのかもしれない。


「んーこればかりはなー。妖怪を何度も見てればそのうち慣れるよ。ただ俊の場合、俊に寄って来る妖怪たちは少ないからねー。こればかりは慣れだね」


「まぁここは根気よく気配を探り続けるか」


「それが1番だよ。」


それからは俺と誠一で話しながら次の妖怪に向かっていった。


「ん?おかしいな」


不意に誠一は立ち止まって呟いた。


「どうしたんだ?妖怪たちが居ないのか?」


「いや居るんだけどだんだん気配が大きくなってるんだ」


「妖怪たちが集まっているってことか?」


「たったこの時間でこれだけ気配が増えるなんて有り得ないよ。それに集まったって妖怪同士で戦うし。」


「確かに私もありえない速度で気配が大きくなっているのを感じました」


「んーでも今は気配は変わらないんだよなー」


その瞬間だった。


俺らが進んでいた方向からナニが飛んできた。俺はとっさに結界を何重にも敷いてこれを防ぐ。


「ちっこいつはなんだ!?誠一!こんな奴が島にいるのか!」


「知らないよ!君の結界を破るやつなんて居たのが驚きだよ!」


「というかさっきから追ってた気配ってこいつか?」


「多分こいつと私たちの距離が離れてたから最初は妖怪の集団だと勘違いしたんだと思う。でも近づくと気配が大きくなったのはこいつとの距離が近くなったからだと思う」


「それにしてもこいつはやばいな」


改めて見るとそのやばさがわかる。


身体はチーターのようなで、影みたいな妖怪だ。だけどその身体にいくつもの人のような顔があり、その表情は揃って恐怖や苦しみを表すようだった。


さっきは結界を何回か破られた。こいつの攻撃力は侮れないな


「誠一!楓!援護を頼む!」


「任されたよ!」


「了解しました」


俺は援護を任せ、妖怪に歩み寄る。


「さて、随分とおぞましい姿をしてるじゃないか?久々の強敵としては充分だな」


俺は愛刀を手にゆっくりと近づく。


妖怪は近づいて来る俺に警戒を強めた。威嚇するかのように唸り声をあげる。


「行くぞ!」


その瞬間、俺は妖怪に迫り一閃する。


「なっ!?」


しかし手応えはなかった。


咄嗟に結界を敷き、妖怪の攻撃を防いだ。しかし勢いは殺せず。誠一たちのところまで飛ばされる。


「うぉ!俊!大丈夫かい!」


「俊様こちらを。傷薬です。飲めば怪我は即治療できます」


「いや怪我はない。しかし物理攻撃は効かないのか…」


「俊でも無理なのかい?」


誠一が少し不安そうにこちらを見てくる。


「では私が殿を務めさせていただきます。その間に退避を」


楓が何か決心をしたような顔で言う。


「いや大丈夫だから少し落ち着いて。楓もそんな簡単に死のうとするなって。あんなの余裕だから」


「だけど大丈夫なのかい?君の攻撃が効かないのだろう?多分私たちなら効くとは思うが、あの速さじゃあ当てられないな…」


「別に攻撃手段なら幾らでもあるよ」


そう言って俺は愛刀に魔力を込める。


「『聖刀』っと。よしこれなら聖属性を付与したけどこれならどうだ?」


「おぉ!なんと神々しい…」


「私もこんなのは初めてです…」


2人は俺の愛刀を眺めて微動だにしない。


「あのー2人とも。今目の前に敵いるんですけど」


「「はっ!」」


「結界敷いて今防いでるけど、そんな持たないんだからな。じゃあ2人は援護をよろしく」


そういうと2人とも自分の武器を出す。さっきは見なかったけど2人とも武器は違うんだ。誠一は小銃かな?で楓は……対物ライフルだと!?真夢もそうだけど女性の神主なんでそんな威力のあるのばかり使うんだ!?あんまり神主の武装は見たことないけど男であそこまで重火器使ってないぞ。


「俊様?どうかいたしましたか?」


「いっいやなんでもない」


とりあえず動揺は隠し通せた。


「さて待たせたな」


妖怪はこちらを睨む。


「さて、行くぞ」


そして俺は妖怪に迫る。妖怪も俺のスペードはさっきのでわかったらしく。俺の攻撃をしっかりと避ける。

もちろん一撃で終わる筈もなく、そのまま二撃、三撃と攻撃を続ける。しかし妖怪は避けたり、爪で防いだりしてなかなか有効打が与えられない。


「意外とやるな。ならこれならどうだ?」


俺はさらに身体に魔力を通して身体能力をあげる。

妖怪は流石に俺の速度についてこれず身体に薄い切り傷を増やしていく。


たまらず妖怪は逃げ出そうとするが、誠一が退路を塞いでいるため逃げられない。だから妖怪は誠一に向かうが


ドガァァァァン!!


その音と共に妖怪の爪が粉砕した。


「俊様のおかげでだいぶ爪も脆くなってましたか。しかし頭を狙ったんですが少し速かったですかね」


どうやら楓が対物ライフルをぶっ放したようだ。いくら爪が脆くなったって粉砕するなんて、威力高すぎだろ。まぁ俺も人外だしやれば出来るけど。


「さて、お遊びは終わりだ。おいで猫ちゃん」


妖怪は最後に抗おうと今までの1番とも言えるスピードで俺に走ってくる。


チンッ


「ふー終わったかー」


俺の後ろでは真っ二つになった妖怪がいる。

まぁなんでって言ったら斬ったからだ。所謂居合い斬りってやつだ。


「おぉ!速すぎて見れなかったよ」


「まぁ今の攻撃が目で見えたら俺と同じく人外の仲間入りだ」


その後は神石を取り出し、2人とも緊張で疲れていたのでそのまま帰ることとなった。


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