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そうしてお姫様は、

白いウサギに誘われて

作者: 東亭和子
掲載日:2017/03/11

 ふと、白い影が見えた。

 ウサギだ!

 こんな都会にウサギがいるなんて。

 ウサギ好きの私は思わず追いかける。

 あの白いフワフワを抱きしめたい!

 そうして追いかけて私は大きな穴に落ちてしまった。


「いたた…」

 落ちた先は暗い穴ではなく、広い森。

 え?どういうこと?

 あまりのことに夢なのかと思う。

 これはありがちな異世界トリップというものなのだろうか?

 異世界に落ちた私はイケメンに囲まれて、逆ハーレムになるという。

 なんだかドキドキしてきた。

 そんな展開だったらどうしよう!

「大丈夫ですか?」

 イケメン来た!

 勢いよく振り返った私が見たのは、白いウサギだった。


「まさかここまで追いかけてくるなんて驚きました」

 白いウサギが立ち上がってしゃべっている。

 衝撃だ。

 でも可愛い。

「ここはウサギの世界なんですよ」

 鼻をひくひくさせながらウサギが話す。

「え?ウサギの世界?」

「はい、ウサギしかいません」

 イケメンがいない!

 でもウサギがいる!

 あまりの衝撃に絶句していると、ウサギは困ったように告げた。

「人間が来るなんて初めてだろうから、どうしたらいいのかな」

 戻れないかもしれない。

 そう思ったけれど、とりあえず目の前にいる可愛いウサギを抱きしめることにした。

「ぎゃあ!何をするんですか!

 放してください!」

 すべては後で考えよう。 


とりあえず、目の前の事を優先しよう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いいですね。 丁度いいリズムで、歯切れよく読みやすかったです。 女の子らしさが出ていて、このスムーズさはまさしくオーケストラの演奏のようだった。 [一言] 短文作品としての、素晴らしい芸術…
2017/03/11 19:38 退会済み
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