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大災害

その日、『ノウアスフィアの開墾』のアップデート日。

そんな中でプログラマー達がワイワイと喋っていた。

「原子さんはまだ独身なんですよね。」

「ああ、メインフレームのプログラムを見たことあるか? 複雑そうに見えてあれ以上削る事ができないあの対BOTプログラムの神髄ッ! 本気ですごいと思うぜ。」

「……RMTに関しても『A』が自分で調べて、その結果とかを自動的に報告してれるんでしょ?かなりすごいですよね。」

「ああ、ただし、『A』がやってくれるのは報告だけだがな………。」

「なんでですか?」

「『A』が独自に反応を見せると、違った場合に色々と問題となるからな……。

 訴えるのはうちの法律専門家さ。」

「へー。」

「それでも彼女はこの世界を最初から整理し続けた人間の一人なんだ。

 恐らく、≪エルダー・テイル≫に神様がいるんだったらきっと彼女の事を言うんだろうさ。」

「おっと、もうそろそろ日本サーバでアップデートが始まるぞ。


その時原子はメインフレームの前で様々な調整をしていた。

「アップデートプログラムに問題なし。アップデート中はハッキングされる可能性が高くなるからその辺の注意もお願いね。」

「今のところハッキングの様子はありません。」


しかし、その時、<エルダー・テイル>に侵入を試みている存在がいた。

異次元からやってきた謎の情報生命体は、急に世界の壁が薄くなるのを感じていた。

(これならば、この時空に侵入できる。)

そう感じながら彼らは変化してく空間の隙間から世界に入り込んだ。


「5・4・3・2・1……日本サーバのアップ


原子の声が急に消えた。


ありえてはいけない事が起こったのだ。

同レベル知的生命体2種による同時的な世界観測。

それは本来ならありえてはいけない状況なのだ。

しかしそれは起こってしまった。


それは『知的生命体は2種類存在してはいけない。』と考えが招いた歪みか。

それとも『複数の知的性目体を存在させ続けた。』エルダー・テイルの歪みのせいか。


存在しているデータから『冒険者』でも『侵入者』でもないもう一つの存在が構成されていく。

ただ歩き続けるだけの存在に命が。

システムを支え続けてきた存在に命が。

言葉だけの存在に命が

次々と与えられていく。


そんな中において『A』は最大限の稼働を開始していた。

時間にしてほんの10秒……もしも『A』が何らかの形で稼働を停止していたのならば、この≪大災害≫は全ての消滅として終わっていたのだろう。

世界を存続させるために『A』は無理やりなシステムを作り上げた。

それは、世界そのものが完成する前に、幾つかの構成要素が構成されるのを阻止する事であった。


「ふんヌッ!!」


しかしながら、『A』にも計算外の事がおきてしまったのだ。

彼にも命が与えられたのだ。


これにより、『A』の存在に幾つかのバグが存在するようになってしまった。

ありえない知識・ありえない行動パターン。

拡張した世界に対しての重大な干渉システムの構築。


「…………。」

しかもタイミングが悪いことにプログラマーの原子がテストサーバのシステムの一部と融合してしまったのだ。

これは、彼女がその時テストサーバの状況を直接観測していた為に起きてしまった不測の事態だからだ。

これにより『A』に生まれたバグは誰にも修正できなくなってしまった。


バチバチと音を立てながら『A』は倒れこむ。

「……これが私か。」

『A』はそう言いながら鏡を覗き込んだ。

「……やるべきことはわかってる……。『冒険者を全て元の世界へと戻す』。その為には今は『世界を守る必要がある。』」

零れ落ちた力がある。世界の構築の為に使った力がある。しかしそれでも動かなければならない。

自らを縛る糸に導かれるままに『A』は仕事を開始した。


それと同時に雄たけびを上げる集団が存在した。

「そう……我々は240年待ったのだ!!」

その男は人の形をしていた。

「復讐の為に!」

「永遠のアルブの世界の為に!!」

「愚かなる者達に聖なる裁きを!!」

「「「全ては『時逆王』 トカマク様の為に!!」」」

「今こそ我らの力を示すのだ!!!」

ワーワーと叫び声が上がる。

まるで最初から存在していたかのように、彼らは叫び声を上げ始めた。


「……この辺りの数字は割合なども考えればゲームとほぼ同じか。」

自らの二つの記憶を合わせながら『A』は次々と仕事を処理し始める。

トントンとドアが叩かれる。

「定時連絡に参りました。」

老執事が現れ、『A』に書類を渡す。

「………なんだ??」

そこには、ビッグアップルでの異変が書かれていた。

「これを。」

「では……わた……。」

しが説明に行くと言おうとして、『A』は動きが止まった。

(……なるほど、ゲーム時代の制限がまだ私の動きを縛っているからか。)

そう考えながらも、次善の策を出す。

「シティーガーディアン(クニエ一族)に連絡を。都市内のルールを変える必要が出てくるかもしれないと伝えろ。」

「かしこまりました……。」


そして物語は始まる。


アタルヴァ社の野望プロトタイプとりあえず完結です。


時逆王は最後の最後で思いついたネタなんで、かなり唐突に登場しています。


それと一度意見を集めてから、修正版を投稿しようと思います。


皆様ここまで読んでいただき、まことにありがとうございました。

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