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すこしは気にしてもらえていたんだよ

作者: あまなす

ココロをシロアリに喰われる

ずたずたに喰い千切られる

立っていられなくなる


横になったらいいよ


忘れることはないけれど

外に出しちゃうと

どうでもよくなるなあ

単純だなあ

自分でもよくわかんないような複雑よりは

いいのかなあ


ときどき見かける

けれど挨拶は交わしたことのないおばさん

一緒に散歩している犬が

公園のフェンス越しになかを見ている

フェンスに前の足をかけ

じっと見つめている

その視線の先で

子どもたちがボールを蹴っている

仲間に入りたいのか

けれど犬は公園のなかには入っていかない


犬のその真剣な眼差しには

覚えがあった


あのころの自分と同じだなあ

重ね合わせる


あのころの自分と同じで

いまの自分ともあんまり変わらない


あのころとちがうのは

公園のなかにいる子たちは

こっちをまったく気にしていないということ


あのころは

すこしは

気にしてもらえていたけど


友だちにはなれなかったけど

仲間には入れてもらえなかったけど

すこしは

気にしてもらえていたんだよ







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