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人気者の君と一人ぼっちの僕  作者: 浅井天


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同じようで違う毎日

もちろん、今日も補習だ。今日が5日目だ。

教室に着くともう拓海は席についていた。「おはよう」

拓海は僕に気づいて「おう、綾斗。おはよう」と返してくれた。拓海は昨日見た面白い動画の話をしてくれた。僕もこんな友達らしい会話をするときがくるとは。拓海の話を聞いて笑っていると先生が来た。いつも通りプリントを僕と拓海に配った。プリントを配り終わったあと先生が「申し訳ないが今日は先生大事な仕事が入ってしまったので勉強見ることができない。二人で協力してプリント終わらせてくれ。終わったらカギ閉めて職員室にもってきてくれたらいいから」先生も僕らに付きっ切りでいられる程暇ではないのだろう。先生は教室を出て職員室に戻っていった。


拓海が「よし、頑張るぞ綾斗。席つけようぜ。わからないとこあればいつでも俺に聞けよ。」

「わかった。」と僕は返事をしたが心の中で拓海いつも先生に頼りっきりじゃんと思った。

僕たちはプリントを解き始めた。すぐに拓海が「綾斗ここわからん。教えてくれ」と言ってきた。さっきの威勢は何だったのだろうか。仕方がないので教えることにした。「どれどれ、あーそこはあれだな。、、、」

「おーなるほど、綾斗結構勉強できるやん。なんで補習受けてるねん」

「これは、木下さんに教えてもらったおかげだよ。だからもともと勉強なんて全然だよ。拓海も先生にずっと教えてもらってたじゃん。」

「いやー先生に教えてもらってもすぐに忘れちゃうのよー」拓海は笑いながらそう答えた。

「何も定着してないのかよ」拓海に毎日教えていた先生を尊敬すると共に少し気の毒に思った。



二人だったので時間がかかったが何とかすべて解き終わることができた。

拓海が「綾斗お疲れー。まじで助かったわ。もう一時を過ぎてる、先生にプリント渡して早く帰ろうぜ。」拓海は荷物をすぐにまとめて教室を出た。僕は荷物をまとめてエアコンをきったことを確認して教室を出た。拓海が早く。と急かすが教室のカギがしまっているのか確認して拓海の後を追いかけた。職員室に着いて先生を呼ぶと「できたか。お疲れ様。また明日待ってるからな。気を付けて帰れよ」と先生は言った。僕たちはプリントとカギを渡して学校を後にした。

今日も木下さん来なかったな。僕は心の中でつぶやいた。



今日が補習6日目だ。ついに明日で補習が終わる。正真正銘の夏休みの始まりだ。拓海とあいさつをして先生が来てプリントを配り、それを解く。毎日同じようで少し違う毎日だ。今日は先生がいる。

補習の帰りに拓海と連絡先を交換した。

「いつでも、連絡してくれていいからな。24時間365日対応可能だぜ」

拓海はそんな馬鹿なことをいっているが本当にいつでもつながりそうで怖い。

「警備会社かよ」

「おうよ、いつどんな場所でも駆けつけるぜ」

それを可能にしそうなのがこの数日で感じた拓海の性格だった。

「気が向いたらします」僕は冷たくあしらったが心の中では熱く心強い存在になっていた。


今日も木下さんは来なかった。

これが普通なんだ。僕と木下さんに関わりがあることが変だったんだ。そう言い聞かせながら自分の傷が広がるのを抑えた。

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